プログラム修了生グエンからのメッセージ


私はよく自問します。
「もし、私と同じように、すべての子どもたちがルーム・トゥ・リードの2つのプログラムの両方を体験する機会を得られたら、どうなるだろうか?」と

グエン・ティ・イ・ミン
ホーチミン市工業大学在学中
ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラム修了生、識字プログラム修了生

(ベトナム語原文からチャウ・ドアンが翻訳)

小学生の頃、学校の図書室はまるで魔法の世界へと続く秘密の扉のように感じられました。色鮮やかな絵本のページを、最初はぎこちなくめくっていたあの瞬間から、私は魅惑的なおとぎ話の世界へと引き込まれていきました。どの本も紙のかすかな香りを漂わせており、休み時間ごとに、その香りに包まれながら、果てしない冒険へと旅立っていたのです。

読書への愛が深まるにつれ、他の子どもたちもその情熱を絶やさないよう、手助けしたいと思うようになりました。そこで、司書の補助をするボランティアとして登録し、本の分類や整理を手伝いました。クラスメートたちが必要な本を見つけた時の喜びに満ちた表情を見て、人と人とのつながりや物語を分かち合うことの真の価値を実感しました。

小学5年生の時、100冊目の本を読み終えたことで、ルーム・トゥ・リードの識字プログラムにおいて「リーディング・スター」の称号を獲得しました。私の数ある宝物の中でも、トー・ホアイ著『コオロギの日記』は、私にとってかけがえのない存在となりました。傲慢さから成熟へと至るコオロギの旅路は、私に深い感銘を与え、心を育んでくれました。そして、人生のあらゆる段階と同じように、1ページ1ページがかけがえのない旅路であることを教えてくれたのです。

中学・高校に進学した時、私は、続けて、ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムへ参加しました。私にとって、これは極めて重要な転機でした。ルーム・トゥ・リードの識字プログラムが、読書への愛着と習慣を育み、将来のあらゆる知識の基礎を築いてくれたとすれば、女子教育プログラムは、その知識を活かして自分自身を理解し、自分の権利を主張する方法を教えてくれるものでした。ただ黙って本を読むだけだった少女だった私が、自分の意見をはっきり述べ、自分の考えを表現し、集団の中で自信を持って自分の価値を主張することを学びました。本を読む人から学ぶ人へ、そして自分の意見を主張できる人へと成長したこと―それが、ルーム・トゥ・リードでの活動を通じて得た最も大きな成果でした。

子どもの頃、私は外交官になることを夢見ていました。しかし、成長するにつれて、科学の本や魅力的な実験が次第に私の想像力をかき立てました。化学反応の世界や健康科学の不思議に惹かれていったのです。その好奇心が、私を新たな道―食品工学―へと導きました。今では、外交官を目指すのではなく、化学式や微生物と向き合い、科学的知識を活かして地域社会の健康を守ることに取り組んでいます。

私はよく自問します。「もし、私と同じように、すべての子どもたちがルーム・トゥ・リードの2つのプログラムの両方を体験する機会を得られたら、どうなるだろうか?」と。

それは成長のための理想的なエコシステムを築くことになると、私は確信しています。図書館は子どもたちに新しい世界を開き、つながりと発見の場を提供します。女子教育プログラムは、彼女たちの内なる力を引き出し、自らの声を育みます。リテラシーとライフスキルの両方を基盤とすることで、専門的な能力を備えるだけでなく、自信に満ち、強靭で、課題に立ち向かい、変化を起こす事ができる世代が育ちます。

現在、大学1年生となった私は、ルーム・トゥ・リードのプログラムで12年間にわたって身につけた基礎的なスキルのおかげで、学校で自信を持って様々な役割を担っています。私は学生自治会の執行委員であり、広報クラブの中心メンバーであり、また大学全体のスポーツフェスティバルの主催者でもあります。

ルーム・トゥ・リードとの長い道のりを振り返ると、小学校時代の内気だった頃から、学生生活の最終章、そして未来への第一歩を踏み出す今に至るまで、私の心は深い感謝の気持ちで満たされています。


原文URL: A note of gratitude

翻訳:竹内 裕人


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