バーチャルイベント参加レポート!「コロナ禍でジェンダー平等を推進する(Protecting Gender Equality in a COVID-19 World )」

サポーターの明日香です!10/8(金)に、ルーム・トゥ・リードのバーチャルイベント「コロナ禍でジェンダー平等を推進する(Protecting Gender Equality in a COVID-19 World )」が開催されました! 今回は、その様子と、特に印象深かった部分を皆様にお届けしたいと思います。

          ▲ルーム・トゥ・リードCEO ギータ・ムラリ博士

このイベントは、ルーム・トゥ・リードのCEOであるギータ・ムラリ博士を含む世界中のルーム・トゥ・リードのサポーター(主にアジア・パシフィック地域からの参加者)を迎えて実施したものです。新型コロナウィルス感染症の拡大の中、ルーム・トゥ・リードがどのように世界中の若者や子どもの教育を守ろうとしてきたか、またどのように急激な変化に対応しながら困難を乗り越えてきたかを、各国の対応事例や実際にプログラムに参加した子ども達の”今”の様子を紹介しながら伝えられました。

世界の中でも特に感染状況が深刻だったインドでは、残念ながら学校の先生や親御さんが新型コロナウイルス感染症により亡くなってしまうケースがあり、教育の継続に大きな影響をもたらしました。ルーム・トゥ・リードが独自にインドで行ったアンケートでは、特に少女の約半分は経済的な不安をかかえ、二度と学校に戻れないかもしれないと回答しています。そのような中、ルーム・トゥ・リードのプログラム運営者は、一人の少女も取り残さないよう、少女達のセーフティネットとして機能するようにあらゆる手段を使ってアプローチを続けました。特筆すべきはそのアイデアと実行力です。インターネット越しにリモートメンタリングを続ける、家庭を訪問する、なんとラクダを移動図書館にする(!)、ボートで本を運んだりするなどの素晴らしい工夫で、子ども達やより不安定な立場にさらされている少女の教育・サポートを絶やさない努力が続けられました。

       ▲女子教育プログラム参加者のロシュニ(インド)

パンデミックのことを考えると、事態はあまりにも深刻なのではないか?歩みが止まってしまったのではないか?という思いがよぎりますが、当事者の子ども達はずっと力強く、そのような考えを飛び越えていくことに気づかされます。インドの若いロールモデル、ロシュニはその一例です。自分の村で児童婚が行われそうになった時、「それはおかしい」と思ったロシュニさんは、「NO」の声をあげます。村の大人に声をあげ、周りのコミュニティに声をあげ、自らイニシアティブをとって法執行機関を動かそうと行動し、結果的にその結婚を止めることに成功しました。今もロシュニは、他の少女の人生を守るべく、地域の家庭や大人達、少女達に自ら働きかけています。

        ▲ロシュニが児童婚を止めたことは現地でも報道されました。

バングラデシュでルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムに参加した卒業生のハワ(2019年に来日しています!)も、自らの手で人生を切り開いている一人です。家から15キロ離れた高校に通わせ続けるのに抵抗があった家族の事情もあり、初めは成績や出席率も良くなかった彼女ですが、プログラムに参加して勉強が好きになり、夢をもつようになります。知識が自分だけでなく家族や周りの人を救うものだと気づいたハワは、サポオートを受けながら勉強を続け、大学へ進学することができました。パンデミックで学業を一時中断せざるを得ず、現在は地元で教師をしていますが、将来的には政府で働き政策策定にかかわることを夢見て努力を続けています。

       ▲女子教育プログラム卒業生のハワ(バングラデシュ)

心に刺さったのは、少女達は決して、”か弱い立場のか弱い存在”ではないことです。知識という新しい視点さえ得られれば、自分で考え、進み、家族や周りのために地域や世界を動かす大きな力を発揮し続けることができるということを、ロシュニやハワは体現していました。

CEOのギータ・ムラリ博士からの言葉は、予断を許さない状況を再認識させながらも、「絶対に教育を止めない」という確固たる意志とエネルギーに満ちていました。こちらに一部をご紹介します。

「世界的なパンデミックという未曽有の状況の中、まるまる一つの世代が学校に戻れないかもしれないリスクをかかえています。

少女は特にもろい立場にあり、コロナ禍々で経済的に困窮した家庭の幼い少女はしばしば家族から重荷に思われ、学校をやめて結婚したり、働いたり、下のきょうだいの面倒を見たりするようにさせられています。

このような中、”適切で、誰でも利用ができる”教育基盤を広げ、より多くの子ども達をサポートできるよう、私達は尽力してきました。そして、このような環境にもかかわらず、子ども達がチャンスを最大限に活用しようと努力しています。なんと2020年、ルーム・トゥ・リードは新たに490万人の子どもをサポートすることができました(なんと2019年の2倍です!)。」

パンデミックのいち早い収束を願いながら、これからも、世界中の子ども達が平等に学びの機会を得られるようにもう一度考えさせられる機会となりました。

記:宮澤明日香

 

10月29日まで、The Byron Girls Fundが皆様からのご寄付に対し て同額をマッチングしてくれることになりました!  1000円ご寄付をいただくと、同額の1000円マッチングしてくださり、2000円となって2倍のインパクトになって届きます。
女子教育プログラムをひとりが受けるための費用は月に換算すると3000円、1年間で36000円です。少女達の未来を守っていただけると嬉しいです。

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