今日は「世界難民の日」です。 現在、紛争や迫害により故郷から避難を余儀なくされている人々は1億人を超えています。ルーム・トゥ・リードは、「すべての子どもは基本的人権として教育を受ける権利がある」という信念のもと、どのような環境にいても、安全で質の高い教育へのアクセスを最も必要としている人々のために支援を展開しています。
バングラデシュ
2017年以降、100万人以上のロヒンギャ難民がコックスバザールに集まりました。私達はユニセフとのパートナーシップのもと、読書評価の設計を支援し、ロヒンギャの子どもたちのために、補助教材やミャンマー語と英語による絵本を開発し、18万人以上の子どもたち、2,900人の教師、難民キャンプの300の学習センターに届けました。
アフガニスタン
2021年にタリバンがアフガニスタンを占領した結果、アフガニスタンの多くの人々が避難民になりました。ルーム・トゥ・リードは、アフガニスタンのコミュニティが話す2つの多数言語であるダリ語とパシュトゥ語の本のコレクションを開発、翻訳しました。
パキスタンに定住するアフガニスタンの子どもたちのために、28タイトルの児童書を作成し、子どもたちが母国語で読めるように、17万冊以上の本をパキスタンで配布しました。
中東の難民を支援する
2017年以降、ルーム・トゥ・リードはヨルダンのパートナーと協力し、絵本の出版を支援しています。これまで20冊の絵本を作成し、難民グループだけでなく、ホストコミュニティ内の地元のヨルダンの子どもたちに60万部配布しました。2019年には、ヨルダン、イラク、レバノン、シリア全域の避難民の子どもたちのニーズに応えるため活動を拡大し、現地の著者やイラストレーターと協力しアラビア語で12の高品質な児童書を開発しました。
ウガンダでの現地語書籍の出版
2021年より、ルーム・トゥ・リードはウガンダ読書協会（RAU）と協力して、現地の書籍出版エコシステムを強化し、難民を含む30,000人以上の子ども達に教育の機会をもたらしています。これまでに、ルーム・トゥ・リードの運営プログラムの範囲を超えて、150,973冊の書籍を現地の子どもへ届けました。2022年には、作家とイラストレーターのワークショップを開催し、教師、図書館司書、政府の代表者、難民、そして現地の才能ある人々を集めて、ルガンダ語とルニャンコレ・ルキガ語でオリジナルの物語を作成しました。地元の寄稿者によって合計34冊のオリジナルの児童書が作成され、そのうち12冊（ルガンダ語で6冊、ルニャンコレ・ルキガ語で6冊）が2023年に国立カリキュラム開発センター（NCDC）からの認証を受けるために提出されています。
少数派言語のための書籍と教材の開発
ルーム・トゥ・リードは、少数派言語での母語識字教材や、公立学校で教えられていない言語を持つコミュニティ向けの口頭識字教育も専門に、プログラムを届けています。少数派言語のコミュニティの子どもたちも、母語で、文化的に関連性のあるストーリーブックにアクセスできるようにし、読書と学習の習慣を育む機会を増やしています。
以下は、ルーム・トゥ・リードの少数派言語出版の具体例です：
- ベトナムとカンボジアでは、モンタニャール・ジャライ人の先住言語であるジャライ語に、平和と平等をテーマにした書籍コレクションを翻訳しました。これにより、世界中のモンタニャールコミュニティが母語でのストーリーにアクセスでき、ジャライ語を話す子どもたちが読書スキルを練習し、読書と学習の習慣を培うことができます。ジャライ語の書籍コレクションはリテラシークラウドで利用可能です。
- インドでは、多くの子どもたちが学校の指導言語をほとんど理解しないまま小学校に入学します。2021年にルーム・トゥ・リードは、学校の言語がヒンディー語である一方、主にアディバシ語、ガラシア語、マルワディ語を話す児童がいるラジャスタン州の100校で言語的少数派の子どもたちのためのプログラムを開始しました。このプログラムは、教師と児童が協力して子どもたちの家庭言語から学校言語へのスムーズな移行を支援することを目指しています。
- ベトナムでは、2024年に少数民族の子どもたちが1年生にスムーズに移行できるようにするための口頭言語指導コースを開発しています。この取り組みは、ベトナムの公式指導言語であるベトナム語のスキルを向上させるのに役立ちます。
これらは、ルーム・トゥ・リードが展開する難民支援や少数派言語の子ども達への教育サポートのほんの一部です。
今後も一人でも多くの子ども達へ教育を提供できるよう、取り組んでまいります。
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