ビジネスコンサルタント多武高博さん「才能を使い、楽しみながら世の中を変えたい」(Action for Education – 世界を変えるアクションを起こす Vol.2)

タブタカヒロ

 

ルーム・トゥ・リード・ジャパンでは、来月11月10日から12月25日まで、小学校3校の子どもたちがより良い教育が受けられるよう寄付キャンペーン「Action for Education(アクション フォーエデュケーション)」をスタートします。

「Action for Education」には、より多くの方に、何か自分ができる行動を起こしてもらい、日本から教育を届ける参加型ムーブメントをつくりたいという思いを込めています。

実際に行動を起こしてくださっている方々にインタビューをさせていただき、シリーズでご紹介させていただきます。第二回目は、2010年からルーム・トゥ・リードの活動を応援してくださっている多武高博さんにお話を伺いました普段は外資系コンサルティングファームで活躍しながら、ライフワークとして女性に向けたキャリアコンサルタンティング『はたらく女性のかていきょうし』もされています。ルーム・トゥ・リードが年末に行う寄付キャンペーンでは、その才能を使ってファンドレイジング(寄付を集める活動)をしてくださっています。

 

『はたらく女性のかていきょうし』セッション中の多武さんと生徒の皆さん。多武さんは、寄付をするとキャリアコンサルティングを受けられるという特別企画を毎年、年末にしてくださっています。

 

――チャリティ活動に関心を持ったきっかけを教えてください。

タブタカヒロ

 

「世の中を変えたいと思ったから。大学の先輩でもある小暮真久さんがTABLE FOR TWOというNPOの代表で、社員食堂のダイエットメニューを購入すると会社から20円が寄付されて、発展途上国の学校給食1食分を支援できるという活動を行っていました。そのことを知って、“あ、世の中ってもっと変えられるんだな”、“世の中変えるのって楽しいな”って感じたんです。」

 

――数あるNPO団体の中から、なぜルーム・トゥ・リードを応援されるのですか?

 

「理由は4つあって、3つのWと1つのOです。

1つ目のWはWasedaのW。早稲田大学の同期会で、ルーム・トゥ・リードの日本事務局を立ち上げた松丸佳穂さんと出会いました。松丸さんを応援したいという気持ちが最初の理由ですね。

2つ目のWはWoman(ウーマン)のW。松丸さんと出会ったころに、本業とは別に『はたらく女性のかていきょうし』を始めたんです。“女性”は僕のキーワードになっていて女子教育を推進し、女性のサポーターも多いルーム・トゥ・リードは自分に合うなと。

3つ目のWはWorld Wide(ワールドワイド)のW。日本だけでなく、世界で教育の機会が無くて困っている人を助けたい、より多くの人を助けたいと思っています。

4つ目の理由、1つのOはOPEN(オープン)のO。ルーム・トゥ・リードはサポーターに対してオープンなんですよね。他のNPO団体の中には、新しいサポーターが入りにくいところもあるのだけど、ルーム・トゥ・リードは“来て来て~”みたいな感じです笑」

 

――お仕事しながらのチャリティ活動は、大変なこともあるかと思います。どうして活動を続けてらっしゃるのですか。

「本業がある人こそチャリティをやったほうがいいと思う。仕事(WORK)と家(PRIVATE)だけではなく、もうひとつ第三の顔(PUBLIC)を持つことで相乗効果が出て、幅が広がり、それを本業にも活かせるようになるって僕は考えてます。」

――第三の顔(PUBLIC)を通じた経験は、どのように本業に活かされていますか?

「本業の方のクライアントは上場企業の男性が多いのですが、『はたらく女性のかていきょうし』を通じて、学生や子育て中のお母さんからキャリアウーマンまで、いろんな女性とお話をします。そこで得られる知識や経験は、他のビジネスコンサルタントとは違う僕の強みになっていて、そこを本業に活かして還元できているっていう実感はありますね。」

――チャリティ活動を始める前と後で、多武さん自身に新しい気づきはありましたか。

「はい。世の中を変える観点で活動をするにあたって、大事なこと3つ発見しました。

1つ目が『GIFT(ギフト)』。自分にとってのGIFT=才能をまず使うことが相手にとってのGIFT=贈り物になるのかなということ。自分が苦手なことをして活動したり、単にお金を多く集めようとしたりするのではなく、自分が得意だったり当たり前にできていることを提供する―自分の才能を使うことから始めるのが一番いいなって気づきました。

2つ目が『CRAZY(クレイジー)』。周りからバカじゃないのって思われるくらいの企画をしたほうが盛り上がるんです。無料で女性のコンサルをするとか、目標とする寄付額を倍ではなく一桁増やすとか、常識を超える設定をすることでいろんな知恵がでて、よりクリエイティブな企画ができますね。

3つ目が『FUN(ファン)』。やっぱり楽しんでやるっていうのが一番。シリアスになっても成功しない。自分が一番楽しむことが大事ですね。

『GIFT』『CRAZY』『FUN』。この3つが揃わないと世の中変えられないし、この3つが揃えば、世界も変えられるんじゃないかって思ってます。チャリティ活動は、僕にとって平和な時代の革命です。たくさんの人に喜んで寄付を出してもらえるような企画を作って、貢献していきたいです。」

――チャリティ活動に興味がある方、関わりたいと思っている方へメッセージをお願いします。

「自分が得意なことや自分の才能があるところから初めの一歩を踏み出してみてもらいたいです。どんな小さなことでも出来ることからやってみて、トライアンドエラーをする。何もしないより失敗したほうがいい。とりあえずやってみよう!もし自分の得意や才能がわからない方がいたら、僕のかていきょうしを受けてみてください 笑」

 

(インタビューを終えて)

――「世の中を変えるのって楽しいじゃないですか!」そういって今回のインタビューでたくさんお話をしてくれた多武さん。今よりさらに活躍の場を広げ、チャリティ活動をされる多武さんの活躍に今後も注目です!(村橋)

 

《プロフィール》タブタカヒロ ~ はたらく女性のかていきょうし

タブタカヒロ外資系コンサルティング ファーム マネージャー(2017年11月現在)

英国国立ウェールズ 大学院 経営学修士(MBA) MBA,The University of Wales,UK. 1996年 早稲田大学卒、2007年 英国国立ウェールズ大学院 経営学修士(MBA) 本職は外資系コンサルタント。週末に女性向けおしごとコンサル「はたらく女性のかていきょうし」で活動。7年で500名以上の女性 に「かていきょうし」を行う。聞き上手でおしゃべり型のかてきょスタイルと、デザインが美しく直感的で分かりやすい資料が好評で、女性の口コミで人気が広がり予約4ヶ月待ち状態に。

現在はセミナーや執筆に活動の幅を拡大。パソナ社等で行うセミナーは専門用語が一つもなく、やわらかく笑いのあるトークと美しいスライドが直感的に分かりやすいと女性受講者に好評。

東洋経済オンライン連載の人気コラムでは、会社のデキるフリしたデキないオトコの正体をあばき、女性に笑いと気づきと自信を届ける記事が数多くアクセスランキング1位に。

 

人生No.1本:
①『経済ってそういうことだったのか会議』 佐藤 雅彦 (著), 竹中 平蔵 (著)
②『書桜弔堂 破暁』京極夏彦 (著)

今年No.1本:
①『Think Wild』リンダ・ロッテンバーグ (著), 江口 泰子 (翻訳)
②『シリコンバレー式 よい休息』アレックス・スジョン‐キム・パン(著)野中 (訳)

座右の銘:①「できるか」と聞かれたらいつでも、「もちろん」と返事をすることだ。それから懸命にやり方を見つければよい〜セオドア・ルーズベルト
② 鶏口牛後 〜 蘇秦
③ チョッパー……一つ覚えとけ“女のウソ”は許すのが男だ 〜 サンジ(ワンピースより)

尊敬する人:勝海舟 幕末・明治の幕臣。 江戸を無血開城に導いた、将来の日本のために行動ができた人。

自分の宝物:じぶん(笑)、みんながそれぞれ自分を大事にする。それが周りへの幸せにつながる。