(原文はこちら)
ロックダウン中、チャッティースガル州の9年生のロシュニは、家で家族と過ごすことが多くなりました。ある日、母親から村の少女が結婚することを知らされました。その少女はまだ未成年で、クラスメイトの妹でした。ロシュニは思いました。たった15歳の少女と結婚する人がいるのだろうか。彼女に結婚したいか聞いたのだろうか。彼女の両親は、これが法律違反であることを知っていたのだろうか。
どうしたらこの結婚を止めることができるだろうかと考えたロシュニは、少女の姉に相談しました。彼女は、自分には何もできないという無力感を打ち明けました。ロシュニは行動を起こすことにしました。
「ライフスキル教育のおかげで、困難な時にクラスメートを助けることができました。私は村のチェンジメーカー(変革者)になりたいと思っています」
ロシュニは父親と一緒に、村の代表者であるサルパンチさんに会いに行き、子どもの結婚を止めてくれるようお願いしました。しかし、サルパンチさんは言いました。「この村ではよくあることだ。パンデミックによる失業や貧困のため、多くの親が未成年の娘を結婚させている。ロックダウンを悪用して、バレないように行っている」
ロシュニは、ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムのメンターであるソーシャルモビライザーに相談しました。ソーシャルモビライザーはロシュニに、チャイルドライン(無料の子ども電話相談)と警察に電話するように勧めました。ただし、自分の身元は秘密にしておくようにと。
警察はすぐに児童福祉委員会に報告しました。警察、チャイルドライン、児童福祉委員会のメンバーは、少女の家に行き、結婚をやめさせないと法的措置をとると両親に伝えました。少女の両親は、未成年の娘の結婚を取りやめることにしました。新郎の家族は、警察の妨害に不服でしたが、何も言いませんでした。警察はロシュニの努力を高く評価し、身元を秘密にしてくれました。ロシュニは、ライフスキル教育を学んだお陰で、未成年の結婚を止めることができたと感激していました。
下記動画でもロシュニが特集されています。字幕設定を日本語にして、15:40~20:14をご覧ください。
ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムについては、こちらをご覧ください。
(翻訳ボランティア:竹内裕人)