《アクションChef Aska’s charity dinner紹介インタビュー》  “ディナー・カウンセラー”アスカさんが作るハッピーのサイクル

チャリティ・ディナーを通じて、20人の子どもたちに教育を届けるアクションを立ち上げたアスカさん。みんなを笑顔にするお料理は魔法のよう!アスカさんが描く、料理を通したHAPPYとは?お話をうかがいました。(聞き手・構成=遠藤みどり)

食材やカラダと対話をして

――お料理に興味を持ったきっかけは何ですか?

アスカ 3、4歳のころかな。母が使うオーブンやコーヒーサイフォンなど家電が魔法の道具に見えて仕方ないお年頃でした(笑)。クッキングトイの「ママレンジ」というガスレンジをミニチュア化して再現したおもちゃを買ってもらい、ホットケーキを焼いたり、うずらの卵で目玉焼きを作ったりしていたのが手作りの始まりだと思います。料理というよりは理科の実験みたいな感覚。

――本格的!

アスカ 母の食に対する考え方が「食費をケチって病気になるくらいなら、美味しいものをちゃんと食べて健康でいた方がいい」というエンゲル係数常時右肩上がり型(笑)だったので、贅沢をしていたわけではないけれど、味覚が自然と鍛えられて舌が肥えました。

おかげ様で、今では料理本やレシピを見るだけで味や音がしてくるので美味しいかフツーかが分かるし、晩ごはんメニューや材料を聞いたら、作り手のレベルも感じ取れます。

――食材からインスピレーションが湧いてくるんですね。

アスカ ですね。割と多いのは、献立を考えてから買い物にいくんじゃないかと。買い過ぎの無駄を省く意味では正しいと思うけど楽しくはない。私の場合は、自分のカラダに質問しながら買い物をしていきます。

例えば、スーパーに入ったらたくさんの食材が目に飛び込んでくるけど、それを見ながら自分に「いま何が必要?」って。それがまず「肉」ならば何のお肉なのか目を泳がせて脳みそがピンポーンというモノにする。さらに選んだ物に何を合わせるとカラダは喜ぶかなぁって野菜や乳製品などあちこち目を泳がせて焦点が合うものをピックアップしていくと、最終的に味や音がしてきて完成品が見えてくる――メニューに仕上がるという流れ。


――カラダと対話しているようだと感じました。

アスカ そうかも。人様に作るときは、更に季節や気温、平日か週末か、昼か夜か、人数など色々な部分にも思いを巡らせます。
もしも誰かに今日の晩ごはんの相談をされたら、ここ3日ぐらいに何を作ったり食べたりしたかを聞いて、「じゃあこれは?」って提案しちゃう感じです。

人を幸せにできる魔法

――まさにカウンセリングですね!

アスカ 言われてみればそうかも!
例えば。いま浮かんだのが 「チーズ」 だとして……

どんなチーズが好き?
食感や香りの強さは?
臭くても大丈夫?
じゃあイタリアのタレッジョか、フランスのマンステールをトライするのはどう?
クラッカーに載せて食べてみると素朴だけど極上!
赤ワインは飲める?
じゃあ、リエットパテを一切れ。
温かみがあるといいならコンソメスープを。
色味が欲しいから、苦味の効いたチコリのサラダを添えてもとっても美味しいよ。

みたいな感じ……。

――凄い。口の中にイメージが広がります!

アスカ でしょ。私は既に頭の中が美味しい気分(笑)。

――アスカさんにとってのお料理とは?

アスカ 「カラダに取り込むアート」かな。
フランス語に「Art de Vivre」って言葉があるじゃない? 正にあれだと。
それに、間違いなく簡単に「人を幸せにできる魔法」。

私にとって好きな人やモノや世界は、全力で守りたいもの。元気で笑顔で素敵でいてほしい。だから、命の源である料理を作ることが大好きなんです。ご飯は笑いの素だしね。ユーモアもクリエイティブなアイデアもお腹が空いていたら出ない。(食べ過ぎたらそれはそれで出てこないんだけど)。

ルーム・トゥ・リードとの出会いと夢

――ルーム・トゥ・リードのことを知ったのはいつですか?

アスカ いろいろなことが積み重なって、枝葉が幹に繋がるようにして出会いました。

その1 ニュース番組のいちコーナーでルーム・トゥ・リードの創設者のジョン・ウッドさんが取り上げられているのを見た。
その2 『Pay It Forward』(キャサリン・ライアン・ハイド著)を読んでとても心に何かが刻まれる。

それでひとまず、UNICEFとUNHCRとプラン・インターナショナル・ジャパンへの寄付を始めてみました。
でも、ルーム・トゥ・リードのことはいつしか忘れていって……。

その3  だいぶたって、ソーシャルビジネスという言葉を教えてくれた友人をきっかけにムハマド・ユヌスさん(バングラデシュの経済学者、2006年ノーベル平和賞受賞)の存在を知る。
その4 その友人の繋がりで友人となった人物と参加したファンドレイズ・パーティが「ベトナムに図書室を作ろう」というルーム・トゥ・リードへ繋がるイベントだった。
その5 そのイベントで知り合った人が、女子教育プログラムの支援を自分の得意な事を通して行っていることを知り、ルーム・トゥ・リードへと遂にたどり着いたわけです。

――いくつもの縁が重なっていったと。

アスカ すごい偶然と幸運が重なった結果と思うけれど、とにかくその5で出会った方がとてもチャーミングで、その方のイベントでお料理コラボをさせてもらえた事をきっかけに、ボランティアスタッフとして色々なイベントでお手伝いさせてもらったり、また別の時にはゲストとしてサポーターを応援したり。
このインタビューの聞き手であるみどりさんと出会ったのもイベントがきっかけですよね。

ルーム・トゥ・リードでは、色々な人が自分の得意な事を自分の出来る範囲で、楽しくファンドレイズしているのを知って、私も気負わずに出来るじゃんって
それに職員の松丸佳穂さんと神様の思し召しか?くらいに意気投合してしまい(笑)、一緒にお料理を絡めたファンドレイズイベントを開くようになって、今に至っています。
どちらかというと私が皆様の好意に甘えさせてもらっている方が大きいのですが。

私は、いつか自分のお家兼サロンのような感じで、美味しいお食事がリラックスした状態で出来る場所を作りたいという夢があります。特に子どもを持つ働くママたちを支えたい。
だからこのチャリティ・イベントは、ある意味で小さなちいさな腕試しの場でもあるんです。

――アスカさんにとって、チャレンジとは?

アスカ 微力ですけど、私の持てるチカラでまずは目の前にいる人を幸せな気分にしたい
そして、HAPPYな気分になってくれたら、今度はその人が誰かを幸せにしてくれたら、これこそPay it forwardのハッピーサイクルができると思っています。

今回のチャリティ・ディナーでも皆んなが食べたことがあって食べたことがないご飯を作っています。オシャレな感じにはしているけど、とても気楽で食べているうちに話が弾んじゃって私の存在を忘れるくらいのリラックス感。
そう、みんなのママみたいな感じで。
って、あの「ママレンジ」はやっぱり偉大な一歩を踏みだす調理器具だった(笑)。


――最後にひと言メッセージをお願いします。

私の家にあるケーキサーバーのメッセージには、こんな言葉が書いてあるの。
“Happiness is a piece of cake.”
誰かを幸せにするのは、実は簡単。
何も考えず、ただ相手の笑顔だけを想い浮かべるだけ。

――今日は、素敵なお話をありがとうございました。

▼アスカさんのアクションをぜひ応援してください!
Chef Aska’s charity dinner
https://give.roomtoread.org/team/328460

Action for Education 2020 IMAGINE
– みんなのアクションで 子ども達に教育を!
https://give.roomtoread.org/Action2020

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