[English]
「COVID-19が社会的弱者である子ども達に与える影響を考えると夜も眠れません。このような状況下で親であることなど 想像することもできません」
ー メリンダ・ゲイツCNNインタビュー
【教育を持続させる(EDUCATION ENDURES)】
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大から、世界で最も弱い立場におかれている子どもたちの未来を守ります
世界中で、ほとんどの子どもたちの学ぶ機会は中断されています。低所得層のコミュニティにいる何百万人もの子どもたちにとって、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大の影響による学校閉鎖は、中断ではなく「消失」を意味します。読書の消失、学びの消失、そして自らの人生や所属するコミュニティに明るい変化をもたらすという夢の消失です。
特に少女たちは、このような状況下で、幼少期を失う危機にさらされています。なぜなら、極度の経済的苦境にさらされている家庭では、幼い娘たちを早くに嫁がせるという決断をすることが頻繁に起こるからです。また、経済的に不安定な状況にある少女たちは、性的搾取やその他の搾取の犠牲となり得ます。家族がかつてないレベルのストレスに直面すると、家庭内の対立や性的差別による暴力のリスクも高まり、少女の自信や幸福感、人生の重要な決断を交渉する能力に悪影響を及ぼします。
危機的な時期に、人と繋がる機会を提供
ルーム・トゥ・リードの遠隔学習プログラムは、世界で最も弱い立場にある子どもたちに不可欠な生命線となっています。私たちの教育への介入は、インターネットに依存していません。私たちが支援する地域の多くは、インターネットに接続できる環境にないからです。 ユネスコによると、新型コロナウィルス感染症の拡大の影響により、学校を休んでいる生徒の半数が家庭用コンピュータを持っておらず、43%が自宅でインターネットを利用していません。低所得国では、格差はより顕著になっています。サハラ以南のアフリカでは、学習者の89%が家庭用コンピュータを持っておらず、82%がインターネットに接続できません。
このような環境での学習を促進するために、ルーム・トゥ・リードは、電話、ラジオ、テレビ放送、テキストメッセージ、教材配布など、低所得層の子どもたちが最も利用しやすいチャンネルを通じて、人と人とのつながりも提供しています。ブルッキングスの調査によると、低所得国では現在、何らかの遠隔学習が可能な国は25%に満たないとのことです。
彼らに最も必要なことは、私たちも必要なこと
パンデミックからの教訓を一つげるとするならば、迅速で順応性を持った対応が必要であるということです。多くの民間非営利団体(NGO)と同様に、全ての対面で行う年間の寄付金集めのイベントをキャンセルしたため、当団体の収益予想は急減しています。そして、このギャップを埋めるために、皆様のご協力を必要としています。皆様のご寄付があれば、差し迫った教育へのニーズに応えるという当団体の最大の急務を、資金確保のために一時中断することなく、推進していくことが即座に可能となります。
“データは、COVID-19拡大の影響が世界中の生徒たちの学習に非常に大きな影響を与えることを示しています。なかでも、低所得国とサハラ以南のアフリカの生徒たちが最も打撃を受けるでしょう。これらの国々では、この危機の間、政府が遠隔学習の機会を提供したり、教師たちへの指導を通じて子どもたちへの学習ニーズに応えるということができなくなっています。″
– ブルッキングス研究所レポート「COVID-19 下の世界の学校閉鎖、政府の対応、学習機会の不平等」(2020年4月14日)
《ルーム・トゥ・リードの識字教育プログラム》
「教育は、私たちから唯一奪うことのできないものです。夢を叶えるための鍵になります」
– Parbati(ルーム・トゥ・リード女子教育プログラム参加者)
生徒たちと家族がいる場所で
ルーム・トゥ・リードの職員は、ルーム・トゥ・リードが活動している国々に住んでいます。彼らは、複雑なコミュニティのニーズや文化を深く理解している現地の人々であり、政府との強い関係を持っているため、活動のインパクトの最大化につながっています。これにより、現地で利用可能な最も強力なツールやメディアを駆使して、子どもたちの学習を促進します。
放送波を利用する
インターネット接続がなければ、ラジオは依然として、世界中で最も一般的に利用され、アクセスされる技術です。ユネスコは、世界の75%の世帯がラジオを聴くことができると報告しており、私たちはラジオ媒体に力を入れています。
•例えば、スリランカでは、地域の放送局と提携して、タミル語とシンハラ語の両方でコンテンツを提供しています。このラジオ番組では、子どもたち向けに読み聞かせや、保護者向けに、子どもたちの読む力を家庭でいかにサポートするかといったことを重点的に取り組んでいます。
•ルワンダでのプロジェクトでは、ルワンダ教育委員会(REB)と協力して、1年生から3年生までの生徒を対象とした音声レッスンを開発しました。 ルワンダ教育委員会からアクセス可能な参考学習教材や、生徒のための識字授業の開発に取り組んでいます。
•バングラデシュでは、子ども向けコンテンツの人気放送局であるDuronto TVで、アニメーション付きのデジタル絵本26エピソードが放映されています。
テキストメッセージでメッセージを伝える
テキストメッセージは、世界中で一般的なコミュニケーション手段になっています。多くの国で拡張性があり、安価でかつアクセスしやすいコミュニケーション方法であるため、ルーム・トゥ・リードでは、保護者がテキストメッセージを活用し、子どもたちと一緒に識字活動に参加するように促しています。
•例えばカンボジアでは、識字教育プログラムチームが保護者向けのテキストメッセージとビデオによる指導の開発に取り組んでいます。指導内容としては、最も重要な識字能力に焦点を当て、保護者向けに、実用的なアドバイスを提供することに重点をおいています。これらのメッセージは、ルーム・トゥ・リードの教室用教材を子どもたちが使用する際のサポートにもなっています。
教材(ドリル)を使って生徒の能力を伸ばす
今日においても、教材や教科書などの従来の教材もまた、子どもたちが学習を続けるためには欠かせません。例えば、バングラデシュのロヒンギャ難民など、彼らのために遠隔学習を支援するための教材を作成してきた経験により、この分野で貴重な知見を得ることができました。私たちは、このような危機の中でも、同様の方法論を用いてテクノロジーにアクセスできない子どもたちが学習を継続できるように支援を行っています。
•例えばインドでは、1年生と2年生の子ども一人あたりにつき約60枚の教材が含まれる識字パッケージを作り、子どもたちに文字を書く機会を提供しています(能力に合わせたものと、作文の両方)。これらの教材は、家族分の食料品を受け取りに保護者が学校に来た際に、学校を通じて支給されています。
すべての人に教育を
ルーム・トゥ・リードのミッションは、すべての子どもたちが学び、その可能性を最大限に発揮できるようにすることです。デジタルアクセスが可能な子どもたちとその家族のために、ルーム・トゥ・リードは独自のデジタル学習プラットフォーム「リテラシークラウド」を提供しています。
受賞歴のあるルーム・トゥ・リードの実績ある識字教育プログラムに基づいた「リテラシークラウド」は、読む方を学ぶ方法と、力強いストーリーを交えて、数百冊の現地語の書籍タイトルや、教育者や児童作家向けの専門的な資料が豊富なライブラリが組み込まれています。ルーム・トゥ・リードは、2019年に英語とインドネシア語で200冊を超える児童書を含む「リテラシークラウド」を開始しました。
今日の学校閉鎖の直面に伴い、子どもたちはこれまで以上に質の高い書物に触れる必要があります。そこで、私たちは、世界中から750冊の児童書タイトルを原語で新たにリリースし、電子書籍のポートフォリオを拡大している最中です。また、各国政府が生徒とその家族に教材を提供するために使用する流通チャネルを通じて、ルーム・トゥ・リードの電子書籍のポートフォリオの共有に取り組んでいます。
•例えば、バングラデシュでは、政府の教育プラットフォームを使用して、教室での指導ビデオや本の読み聞かせビデオ、およびアニメのテレビ番組を配信しています。加えて、政府のプラットフォームを利用して、子どもたちや教育者をリテラシークラウドを紹介することもしています。政府のプラットフォームを通じてデジタルコンテンツを提供している団体の中で、私たちは習熟度に合わせてレベルの高い書籍を提供する唯一の団体です。
最近では、著名人やビジネスリーダーがナレーションを担当したルーム・トゥ・リードのオリジナルタイトルの読み聞かせのリテラシークラウドもリリースしました。子どもたちに、外の文化に対する見識を与えるために、ルーム・トゥ・リードのオリジナルの書籍の中でも、ユニークな物語から、特に、この困難時期において必要とされる、共感力と理解力が養われる一助となっています。
《ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラム》
「失われた進歩は取り戻すのに長い年月を費やします。学校から離れた10代の少女たちは、二度と教育の場に戻ってこないかもしれません。COVID-19からの立ち直るための取り組みの中心に女性と少女を置くことを、各国政府に要請します。男女平等と女性の権利は、このパンデミックを共に乗り越えるために不可欠です」
-アントニオ・グテーレス(国連事務総長)
「ライフライン」電話開始
COVID-19による女性への影響に関する国連政策報告書は、「思春期の少女が教育の場から脱落し、危機が終わった後でさえ学校に戻らないというリスクがあることを、過去の伝染病の流行が事実として示している」と警告している。
ルーム・トゥ・リードのCEOギータ・ムラリ博士は、最近のBBCのインタビューで「数々の学校で、これが少女たちと過ごす最後の時間になるかもしれません。なぜならば、ルーム・トゥ・リードが支援を行っている多くのコミュニティの少女たちは、早く結婚をし、早く子どもを産まなければならないという重圧を受けるようになるからです。少女たちは人身売買や仕事をさせられるリスクにも直面しています」と答えました。
私たちの女子教育プログラムの参加者の多くは、低所得層で遠隔地に住んでいるため、今回の危機の結果として、教育を受ける機会を永遠に放棄せざるを得なくなる可能性が特に高いです少女たちが自らの将来を守っていく上で不可欠かつ継続可能なライフスキルを確実に獲得できることを焦点においたプログラムに日々取り組んでいます。を再編成しています。
女性のロールモデルの存在は、少女たちの教育への意欲を高めます。ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムの鍵となる重要な要素は、ロールモデルとなるメンターとのミーティングです。メンターとのミーティングを通して、若すぎる結婚や家計を助けるために学校を中退するプレッシャーなど、少女たちが直面する可能性のある課題に対処するための安全なスペースを提供しています。学校にいない時でも、ルーム・トゥ・リードの職員は、少女たちに個別のメンタリングを電話で続けています。
このようなメンタリング・セッションを利用して、危機を乗り越えるべく少女たちを精神的に支え、家庭で学業を続けるためのサポートを行っています。ルーム・トゥ・リードの職員はまた、安全で健康的な生活を送れるように、公式の情報源を少女たちに紹介しており、学校が再開される際、学校に戻ることに関連して出てくるであろう課題を解決できるよう助けてくれるでしょう。
•例えば、ネパールだけでも1,200人を超える少女が女子教育プログラムに参加者し、私たちのソーシャルモビライザーからの遠隔指導を受けています。また、私たちのチームは、少女たちの家族とも協力して、教育を引き続きサポートできるようにしています。あるソーシャルモビライザーは、「女子教育プログラム参加者の中には、COVID-19の影響で学校が休校の間に結婚した人もいます。このことから、私たちが親御さんと話すことが重要です」と話していました。
最もリスクに直面している少女たちの特定とサポート
ルーム・トゥ・リードの職員は、「リスクがある」と特定された女子教育プログラムの参加者と、より頻繁にミーティングを行っています。このリスクは、ルーム・トゥ・リードの「リスクと対応ツール」を用いて判断しています。このツールは、学校からの中退に強く関連するリスク要因を職員が特定して、即座に対処するのに役立つ強力な早期警告システムです。今回の教育危機に関連するリスク要因を反映し、学校の再開に向けて、より集中的なサポートが必要な少女を特定するために改善されました。
私たちが追跡するリスク要因:
•家庭での学習を継続している少女の数
•COVID-19が原因で、家族が仕事や収入源を失った家庭の少女の数
•学校が再開されたら学校に戻ることかできるかどうか不安を持つ少女の数
これから、私たちが支援を行なっている国の休校期間をよりよく把握できるようになったので、リモートグループ・メンタリングセッションを設定し、ストレスが多い時に重要なサポートを少女たちに提供します。さらに、この困難な時期に、少女たちがつながりをもてる環境下でサポートするため、スマートフォンや他の利用可能なプラットフォームを介してバーチャルライフスキルセッションを開始します。
《教育を持続させる(EDUCATION ENDURES) キャンペーン》
COVID-19の大流行は、私たちの愛する人に対面で接すること、教室で座って学ぶこと、そして同じ問題意識を持つ人が集まることなど、ほんの少し例を挙げるだけでも、私たちが当たり前のことだと思っていた多くのことを奪いました。
皆さまからのご支援があれば、この危機が次世代の未来を奪うことを防ぐことができます!
私たちは、子どもたちが学ぶことによって、家族や地域社会、そして世界に変化をもたらすことができることを知っています。これこそが教育がもつ永続的なメリットなのです。ネパールの女子教育プログラムの卒業生で、現在は看護師をしているサパナさんの話をご覧ください。
「教育を持続させる(EDUCATION ENDURES)」キャンペーンは、
私たちの最大のニーズをサポートします。この危機の間も学習が継続され、すべての子ども達が、最も脆弱なコミュニティ内にいても、質の高い教育の権利を得ることができます。
教育を継続させることにより、世界の多くの難題に対する解決策を提供できます。ルーム・トゥ・リードは、「子どもの教育が世界を変える」と長い間信じてきました。
そして今、これまで以上に、皆さまの力こそがこの世界に変化をもたらす可能性を持っています。
ご支援の機会
ルーム・トゥ・リードを通じて可能な支援例は、以下の通りです。
3,000円:ひとりの子どもの読み書きスキルと読書習慣をサポートする
テレビやラジオの読み聞かせやレッスン、印刷物の配布、保護者の参加、デジタルライブラリー「リテラシークラウド(LiteracyCloud.org)」へのアクセスを通じて、読書を学ぶ子どものための遠隔学習を促進します。
2万円:一人の女の子が安全に学習を続けるサポートをする
電話またはオンラインでのメンタリングやライフスキルのレッスンを通じて、一人の少女を支援し、精神的なサポートや自宅での勉強を続けるためのサポート、安全で健康的な生活を送るための情報、学校への復帰に関連した課題を解決するための支援を行います。
30万円:教師の能力開発をサポートして学びに革命を起こす
教師の能力を強化するために、家庭で効果的に子どもたちに接することができるように、遠隔学習技術に関するビデオやアドバイス、ガイドラインを提供します。
◆この困難な時期にも子ども達が継続して教育を受けられるよう、ご支援をお願いいたします。
https://give.roomtoread.org/give/280427/#!/donation/checkout
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Education Endures:
Protecting the Futures of the World’s Most Vulnerable Children During the COVID-19 Pandemic
Learning has been disrupted for most of the world’s children. But for millions of children in low-income communities, COVID-19 school closures will not be an interruption, but an end: an end to reading, an end to learning, and an end to the dream of making positive change in their own lives and communities.
Please see Education Endure fact sheet for more details on how your ongoing support is invaluable as we adapt as an organization to ensure the children we serve are not cut off from education permanently as a result of this crisis.
To help children continue to access the stabilizing force of education during this turbulent time, click here to make a donation.
https://give.roomtoread.org/give/278379/#!/donation/checkout