累計4500万人の教育支援を達成!2023年アニュアルレポート「Making Room」(英語版)を発行しました

ルーム・トゥ・リードはこの度、2023年アニュアルレポート「Making Room(仮題・学びの場所をつくる)」(英語版)を発行しました。日本語版は10月に発行予定しています。

速報として、ルーム・トゥ・リード・ジャパン事務局長の松丸佳穂よりダイジェスト報告を、そしてルーム・トゥ・リードCEO ギータ・ムラリからのメッセージをお届けします。


累計4500万人の教育支援を達成!

画像クリックでレポート(英語版)へ推移

ルーム・トゥ・リードは長期計画『Vision 2025(英語)』において、『2025年までに4,000万人の子どもたちに教育を届ける』という目標を掲げました。それは、限界に挑戦し、可能性を再定義する壮大な目標でした。
この度、その目標を超え、累計4,500万人以上の子どもたちに教育の恩恵を届けたことをご報告いたします。設立以来25年間で、毎分3人の子どもたちが、読み書きとジェンダー平等を促進するライフスキルを手に入れ、未来を切り開いてきました。
また、2023年単独で1,000万人以上の子どもたちに教育を届けることができました。これは、地域や政府と連携し、さまざまな手法でルーム・トゥ・リードのプログラムを展開した成果です。何よりも、長年にわたる皆さまのご理解とご支援、そしてコロナ禍においても寄り添い続けてくださった温かなご協力のおかげです。ルーム・トゥ・リードの活動への応援に、心より感謝申し上げます。
(事務局長 松丸佳穂)


<ダイジェスト:2023年の成果>


ルーム・トゥ・リードCEO ギータ・ムラリ博士からのメッセージ
親愛なる皆様へ

子ども達には「場所」が必要です。それはシンプルでありながらも深い考え方です。

子どもが学ぶための場所を持ち、自己価値を実感し、自らの選択をする空間があると、すべてが変わります。この教訓を最初に教えてくれたのは母でした。彼女は13歳で教育を放棄して結婚することを拒み、母や祖母が選んだ道を踏まないことを決意しました。彼女は新しい道を切り開くための「場所」を作り出しました。私が機会を追求し、自分で築いた充実した人生を送ることができたのは、母の選択の結果です。

ギータの母 ルクミニ

ルーム・トゥ・リードは、すべての子ども達にそのような機会を提供し、学びと持続的な変化を生み出すための「場所」を作り出し、ますます迅速に提供しています。私たちは長期計画である「Vision 2025」(英語)の目標を超え、2025年までに4,000万人の子ども達に恩恵をもたらすという目標を達成しました。現在までに、24カ国で4,500万人の子ども達に基礎的な学習スキルを提供しています。

それでも、これからの課題に注力し続けます。最近の世界的な危機は学びに大きな後退をもたらしました。現在、約2億5,000万人の子ども達が学校に通っておらず、10歳児の中には簡単な文章を理解できない子どもが多数います。さらに、UNESCOは2030年までに普遍的教育を達成するために、追加で4,400万人の教師が必要だと警告しています。

ルーム・トゥ・リードは、これらの課題を解決するために独自の立場を持っています。今年、レバノンのベカー渓谷の非公式教育センターに図書館を設置し、難民コミュニティの子ども達に数千冊の本を届け、緊急状況にある子ども達の特別なニーズに関する研修を提供しました。2023年末までに、このプロジェクトは地域で58,652人以上の子ども達に恩恵をもたらしました。

また、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーとのパートナーシップを通じて、アジアの15カ国*で「She Creates Change」(少女達が未来を変えていく)映像シリーズを放送し、プログラム内外の数百万の少女たちに自己価値の向上とジェンダー平等に関する内容を提供しました。

さらに、72,500人以上の教育者に識字教育の研修を行いました。その結果、パートナー校の2年生は、比較校の生徒よりも正しく読む単語の数が2倍以上、理解度の質問に正答する割合が70%多くなっています。

25周年を迎えるにあたり、私たちの過去を誇りに思い、未来に自信を持って向かっています。ルーム・トゥ・リードの成果は、私たちのグローバルなチームの献身と、皆様のようなパートナーの寛大さによって可能になっています。共に、私たちは次の章を紡ぎ、数百万の子ども達、彼らの家族、そして次世代に持続的な変化を生み出す「場所」を作り出していきます。

ギータ・ムラリ(博士)
ルーム・トゥ・リード CEO

写真:2023年10月に開催した講演・上映イベントの風景(共催:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)

年次報告の日本語版は秋口の発行を予定しております。
皆様のあたたかいご支援とご協力に、心から感謝いたします。
本件に関するお問合せ:japan@roomtoread.org