Meet Akhi from Bangladesh コロナ禍のバングラデシュから女子教育プログラム生のご紹介

(原文はこちらです)

アキ―は、バングラデシュのコックスバザール(2017年にミャンマーから逃れてきた約100万人の難民が住む地域)の中学2年生です。2019年、ルーム・トゥ・リードは、レッドノーズデーからの支援により、アキ―のコミュニティで活動を開始しました。地元の学校や行政サービスが大量の難民の流入に適応するのに苦労している中、一緒に生徒への支援を行ってきました。
*「レッズノーズデー(赤鼻の日)」とは、コミック・リリーフが主催する英国発祥のチャリティイベントで、セレブリティやマスメディアのサポートを得て、笑いの力で子ども達を貧困から救うチャリティ活動。

ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムに参加して3年目になるアキ―は、このプログラムによって自分の人生が大きく変わったことに感謝しています。7人兄弟の4番目である彼女は、大家族の出身で、両親はしばしば経済的な問題を抱えていました。新型コロナウィルス感染症拡大の影響で家計は悪化しました。家計を助けるために、母親は小規模な畜産業を始めました。そのため、アキ―は家事負担が増え、自宅での勉強が難しくなってしまいました。

2020年の間、アキ―はルーム・トゥ・リードのソーシャルモビライザーと定期的に電話でメンタリングセッションを行いました。ソーシャルモビライザーとは、女子教育プログラムに参加している中学生の少女のメンターとなってサポートを行う、地元出身の女性スタッフです。

「ルーム・トゥ・リードは、素晴らしい活動をしていて、私達のコミュニティにいる少女達に対して投げかけられる否定的な態度を最小限に食い止めています。学校の休校中は、私達家族とも連絡を取り合い、アキ―をフォローし、アキ―の人生に教育がいかに重要であるかを伝え続けてくれました。娘のためにたくさんのことをしてくれているルーム・トゥ・リードには本当に感謝しています」
アキ―のお母さん(バングラデシュ・コックスバザール)

アキ―は、メンタリングに加えて、ライフスキル教育の授業にも参加しています。授業では、批判的思考、共感、自立などのスキルを身につけることで、日々の課題に対処し、十分な情報に基づいた意思決定ができるように指導しています。また、学校閉鎖期間、ソーシャルモビライザーは、ストレス解消、そして自己表現の方法として、クリエイティブなプロジェクトを探求するよう少女達に勧めてきました。アキ―は絵を描くことに夢中になり、10月11日の国際ガールズデーにインスパイアされた一連の作品を制作しました。

アキ―を担当するソーシャルモビライザーは、彼女が2020年を通して様々な課題に勇気を持って成し遂げたことに感銘を受けています。そのひとつが、「COVID-19禍における少女の未来」をテーマにした国際ガールズデーのウェビナーに、女子教育プログラムを代表して招かれたことでした。このウェビナーには、文部科学大臣をはじめとする数名の重要な教育関係者が参加しました。

「まさか、文部科学大臣と話すことになるとは思いもしませんでした。バーチャルで国際ガールズデーをお祝いし、私は、学校や教育について、ルーム・トゥ・リードがどのように私をサポートしているかについて話しました。あの日のことを振り返るたびに、いい気分になって自信が持てるようになりました」。
アキ―(女子教育プログラム参加者)

将来、アキ―は医者になって地域社会に貢献したいと考えています。今は、勉強を続けて、夢を実現するためのスキルや知識を身につけたいと思っています。それには、レッズノーズデー(赤鼻の日)が支援するルーム・トゥ・リード女子教育プログラムが役立っています。

ルーム・トゥ・リードとレッズノーズデーは、これまでに女子教育プログラムで1,189名の少女達を支援してきました。また、今年はコックスバザールでさらに455名の少女達への支援を約束しています。学校が閉鎖されている間、ルーム・トゥ・リードは、コックスバザールの少女達が教育を続けるために必要な支援を受けられるよう、プログラムを調整してきました。例えば、ソーシャルモビライザーによる個別メンタリングセッションの追加、パンデミック中の安全な過ごし方に関する最新のガイダンスや現地での制限事項の伝達、この困難な時期に保護者にリソースを提供するためのコミュニティ形成のためのバーチャルイベントの開催、さらには、中等高等教育局(DSHE)と協力して、ライフスキルのカリキュラムを対象としたテレビ番組に適合させるために、政府と協力してきました。

コックスバザールの少女達を支援するために、コミック・リリーフUSやレッドノーズデーとの提携を大変誇りに思っています。今後もこのパートナーシップについての最新情報をお届けします。

ルーム・トゥ・リードのコロナ禍での活動についてはこちらをご覧ください。

ルーム・トゥ・リード 2020 年の振り返り (Year in Review)

ルーム・トゥ・リード・ジャパン事務局長の松丸佳穂です。

ルーム・トゥ・リードは、創設から20年間、常に学習をしながら成長をしてきました。
特に2020年、コロナ禍において私達が経験したことは、大きなチャレンジではありましたが、とても意味のあることでした。

昨年のルーム・トゥ・リードの活動についてご報告をさせていただきたく、『2020年活動報告書』を作成いたしました。皆様からのご支援をどのように活用させていただいたのかを、お伝えしています。ぜひご覧ください。
『ルーム・トゥ・リード 2020年活動報告書』(全8ページ
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Meet Kabita from Nepal ネパールのカビタ「模範を示す」

[English]

Room to Read
カビタ : ソーシャルモビライザー(女子教育プログラムの卒業生)

カビタもかつて、女子教育プログラムの参加者でした。ネパールの多くの女の子と同じように、カビタは、両親が教育費を出す余裕がなかったので、幼い頃から結婚を迫られ、学校を中退しそうになりました。

彼女はどのようにして、ルーム・トゥ・リードのメンターとなるソーシャルモビライザーになったのでしょう。ソーシャルモビライザーとは、彼女自身が、何年も前に自分が教育を続けるのに役立った、まさにその仕事です。娘が教育のためにどのように戦ってきたか、カビタの母親から直接話を聞くことができました。また、カビタが現在サポートを行っている少女達から、ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムで学んだことをお話してもらいました。
*こちらの動画を、字幕設定を日本語にしてご覧ください。

「ライフスキルの授業のおかげで強くなりました」
カビタ
ソーシャルモビライザー(女子教育プログラムの卒業生)

 コロナ禍でもコミットし続ける
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現地報告:金融スキルを生かして、ロックダウン中に家族をどのように支えたか

ここ数週間の間に、COVID-19の制限のために教室を離れていた子どもたちが長期的に学校に戻り始めています。 しかし、いまだに約5億人の子ども達が教育へのアクセスを制限されており、これらの学校閉鎖が低所得層のコミュニティに与える影響は大きな結果をもたらしています。

学校閉鎖中のマヘーシャの挑戦は、世界中の少女達にも反映されています。マヘーシャはスリランカのアヌラーダプラに住む14歳の少女で、ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムに参加しています。

このコミュニティは主に農業を収入源とする地域で、低賃金です。彼女の父親も水田農家で、パンデミックが始まった時には収入の大半を失いました。低所得者層の家族にとって、日々の賃金低下は生活水準に大きな影響を与え、マヘーシャの家族は食料がほとんど手に入らなくなってしまいました。

マヘーシャはクレディ・スイスの「少女のための金融教育カリキュラム」で身につけた金融スキルを活用しました。 マヘーシャはまず、家族の予算と支出を把握し、電気代や水道代だけでなく、必需品以外も節約するようにしました。ロックダウン期間、家族の時間を有効に使うために、庭に野菜を植えて食費をさらに節約するようにしました。


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