【教育を持続させる(EDUCATION ENDURES)】 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大から、世界で 最も弱い立場におかれている子どもたちの未来を守ります

[English]
Room to Read EDUCATION ENDURES

「COVID-19が社会的弱者である子ども達に与える影響を考えると夜も眠れません。このような状況下で親であることなど 想像することもできません」
ー メリンダ・ゲイツCNNインタビュー

【教育を持続させる(EDUCATION ENDURES)】
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大から、世界で最も弱い立場におかれている子どもたちの未来を守ります

世界中で、ほとんどの子どもたちの学ぶ機会は中断されています。低所得層のコミュニティにいる何百万人もの子どもたちにとって、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大の影響による学校閉鎖は、中断ではなく「消失」を意味します。読書の消失、学びの消失、そして自らの人生や所属するコミュニティに明るい変化をもたらすという夢の消失です。

特に少女たちは、このような状況下で、幼少期を失う危機にさらされています。なぜなら、極度の経済的苦境にさらされている家庭では、幼い娘たちを早くに嫁がせるという決断をすることが頻繁に起こるからです。また、経済的に不安定な状況にある少女たちは、性的搾取やその他の搾取の犠牲となり得ます。家族がかつてないレベルのストレスに直面すると、家庭内の対立や性的差別による暴力のリスクも高まり、少女の自信や幸福感、人生の重要な決断を交渉する能力に悪影響を及ぼします。

危機的な時期に、人と繋がる機会を提供

ルーム・トゥ・リードの遠隔学習プログラムは、世界で最も弱い立場にある子どもたちに不可欠な生命線となっています。私たちの教育への介入は、インターネットに依存していません。私たちが支援する地域の多くは、インターネットに接続できる環境にないからです。 ユネスコによると、新型コロナウィルス感染症の拡大の影響により、学校を休んでいる生徒の半数が家庭用コンピュータを持っておらず、43%が自宅でインターネットを利用していません。低所得国では、格差はより顕著になっています。サハラ以南のアフリカでは、学習者の89%が家庭用コンピュータを持っておらず、82%がインターネットに接続できません。

このような環境での学習を促進するために、ルーム・トゥ・リードは、電話、ラジオ、テレビ放送、テキストメッセージ、教材配布など、低所得層の子どもたちが最も利用しやすいチャンネルを通じて、人と人とのつながりも提供しています。ブルッキングスの調査によると、低所得国では現在、何らかの遠隔学習が可能な国は25%に満たないとのことです。

彼らに最も必要なことは、私たちも必要なこと

パンデミックからの教訓を一つげるとするならば、迅速で順応性を持った対応が必要であるということです。多くの民間非営利団体(NGO)と同様に、全ての対面で行う年間の寄付金集めのイベントをキャンセルしたため、当団体の収益予想は急減しています。そして、このギャップを埋めるために、皆様のご協力を必要としています。皆様のご寄付があれば、差し迫った教育へのニーズに応えるという当団体の最大の急務を、資金確保のために一時中断することなく、推進していくことが即座に可能となります。

“データは、COVID-19拡大の影響が世界中の生徒たちの学習に非常に大きな影響を与えることを示しています。なかでも、低所得国とサハラ以南のアフリカの生徒たちが最も打撃を受けるでしょう。これらの国々では、この危機の間、政府が遠隔学習の機会を提供したり、教師たちへの指導を通じて子どもたちへの学習ニーズに応えるということができなくなっています。″
– ブルッキングス研究所レポート「COVID-19 下の世界の学校閉鎖、政府の対応、学習機会の不平等」(2020年4月14日)

《ルーム・トゥ・リードの識字教育プログラム》

「教育は、私たちから唯一奪うことのできないものです。夢を叶えるための鍵になります」
– Parbati(ルーム・トゥ・リード女子教育プログラム参加者)

生徒たちと家族がいる場所で

ルーム・トゥ・リードの職員は、ルーム・トゥ・リードが活動している国々に住んでいます。彼らは、複雑なコミュニティのニーズや文化を深く理解している現地の人々であり、政府との強い関係を持っているため、活動のインパクトの最大化につながっています。これにより、現地で利用可能な最も強力なツールやメディアを駆使して、子どもたちの学習を促進します。

放送波を利用する

インターネット接続がなければ、ラジオは依然として、世界中で最も一般的に利用され、アクセスされる技術です。ユネスコは、世界の75%の世帯がラジオを聴くことができると報告しており、私たちはラジオ媒体に力を入れています。

•例えば、スリランカでは、地域の放送局と提携して、タミル語とシンハラ語の両方でコンテンツを提供しています。このラジオ番組では、子どもたち向けに読み聞かせや、保護者向けに、子どもたちの読む力を家庭でいかにサポートするかといったことを重点的に取り組んでいます。

•ルワンダでのプロジェクトでは、ルワンダ教育委員会(REB)と協力して、1年生から3年生までの生徒を対象とした音声レッスンを開発しました。 ルワンダ教育委員会からアクセス可能な参考学習教材や、生徒のための識字授業の開発に取り組んでいます。

•バングラデシュでは、子ども向けコンテンツの人気放送局であるDuronto TVで、アニメーション付きのデジタル絵本26エピソードが放映されています。

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テキストメッセージでメッセージを伝える

テキストメッセージは、世界中で一般的なコミュニケーション手段になっています。多くの国で拡張性があり、安価でかつアクセスしやすいコミュニケーション方法であるため、ルーム・トゥ・リードでは、保護者がテキストメッセージを活用し、子どもたちと一緒に識字活動に参加するように促しています。

•例えばカンボジアでは、識字教育プログラムチームが保護者向けのテキストメッセージとビデオによる指導の開発に取り組んでいます。指導内容としては、最も重要な識字能力に焦点を当て、保護者向けに、実用的なアドバイスを提供することに重点をおいています。これらのメッセージは、ルーム・トゥ・リードの教室用教材を子どもたちが使用する際のサポートにもなっています。

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教材(ドリル)を使って生徒の能力を伸ばす

今日においても、教材や教科書などの従来の教材もまた、子どもたちが学習を続けるためには欠かせません。例えば、バングラデシュのロヒンギャ難民など、彼らのために遠隔学習を支援するための教材を作成してきた経験により、この分野で貴重な知見を得ることができました。私たちは、このような危機の中でも、同様の方法論を用いてテクノロジーにアクセスできない子どもたちが学習を継続できるように支援を行っています。

•例えばインドでは、1年生と2年生の子ども一人あたりにつき約60枚の教材が含まれる識字パッケージを作り、子どもたちに文字を書く機会を提供しています(能力に合わせたものと、作文の両方)。これらの教材は、家族分の食料品を受け取りに保護者が学校に来た際に、学校を通じて支給されています。

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すべての人に教育を

ルーム・トゥ・リードのミッションは、すべての子どもたちが学び、その可能性を最大限に発揮できるようにすることです。デジタルアクセスが可能な子どもたちとその家族のために、ルーム・トゥ・リードは独自のデジタル学習プラットフォーム「リテラシークラウド」を提供しています。

受賞歴のあるルーム・トゥ・リードの実績ある識字教育プログラムに基づいた「リテラシークラウドは、読む方を学ぶ方法と、力強いストーリーを交えて、数百冊の現地語の書籍タイトルや、教育者や児童作家向けの専門的な資料が豊富なライブラリが組み込まれています。ルーム・トゥ・リードは、2019年に英語とインドネシア語で200冊を超える児童書を含む「リテラシークラウド」を開始しました。

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今日の学校閉鎖の直面に伴い、子どもたちはこれまで以上に質の高い書物に触れる必要があります。そこで、私たちは、世界中から750冊の児童書タイトルを原語で新たにリリースし、電子書籍のポートフォリオを拡大している最中です。また、各国政府が生徒とその家族に教材を提供するために使用する流通チャネルを通じて、ルーム・トゥ・リードの電子書籍のポートフォリオの共有に取り組んでいます。

•例えば、バングラデシュでは、政府の教育プラットフォームを使用して、教室での指導ビデオや本の読み聞かせビデオ、およびアニメのテレビ番組を配信しています。加えて、政府のプラットフォームを利用して、子どもたちや教育者をリテラシークラウドを紹介することもしています。政府のプラットフォームを通じてデジタルコンテンツを提供している団体の中で、私たちは習熟度に合わせてレベルの高い書籍を提供する唯一の団体です。

最近では、著名人やビジネスリーダーがナレーションを担当したルーム・トゥ・リードのオリジナルタイトルの読み聞かせのリテラシークラウドもリリースしました。子どもたちに、外の文化に対する見識を与えるために、ルーム・トゥ・リードのオリジナルの書籍の中でも、ユニークな物語から、特に、この困難時期において必要とされる、共感力と理解力が養われる一助となっています。

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《ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラム》

「失われた進歩は取り戻すのに長い年月を費やします。学校から離れた10代の少女たちは、二度と教育の場に戻ってこないかもしれません。COVID-19からの立ち直るための取り組みの中心に女性と少女を置くことを、各国政府に要請します。男女平等と女性の権利は、このパンデミックを共に乗り越えるために不可欠です」
-アントニオ・グテーレス(国連事務総長)

「ライフライン」電話開始

COVID-19による女性への影響に関する国連政策報告書は、「思春期の少女が教育の場から脱落し、危機が終わった後でさえ学校に戻らないというリスクがあることを、過去の伝染病の流行が事実として示している」と警告している。

ルーム・トゥ・リードのCEOギータ・ムラリ博士は、最近のBBCのインタビューで「数々の学校で、これが少女たちと過ごす最後の時間になるかもしれません。なぜならば、ルーム・トゥ・リードが支援を行っている多くのコミュニティの少女たちは、早く結婚をし、早く子どもを産まなければならないという重圧を受けるようになるからです。少女たちは人身売買や仕事をさせられるリスクにも直面しています」と答えました。

私たちの女子教育プログラムの参加者の多くは、低所得層で遠隔地に住んでいるため、今回の危機の結果として、教育を受ける機会を永遠に放棄せざるを得なくなる可能性が特に高いです少女たちが自らの将来を守っていく上で不可欠かつ継続可能なライフスキルを確実に獲得できることを焦点においたプログラムに日々取り組んでいます。を再編成しています。

女性のロールモデルの存在は、少女たちの教育への意欲を高めます。ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムの鍵となる重要な要素は、ロールモデルとなるメンターとのミーティングです。メンターとのミーティングを通して、若すぎる結婚や家計を助けるために学校を中退するプレッシャーなど、少女たちが直面する可能性のある課題に対処するための安全なスペースを提供しています。学校にいない時でも、ルーム・トゥ・リードの職員は、少女たちに個別のメンタリングを電話で続けています。

このようなメンタリング・セッションを利用して、危機を乗り越えるべく少女たちを精神的に支え、家庭で学業を続けるためのサポートを行っています。ルーム・トゥ・リードの職員はまた、安全で健康的な生活を送れるように、公式の情報源を少女たちに紹介しており、学校が再開される際、学校に戻ることに関連して出てくるであろう課題を解決できるよう助けてくれるでしょう。

•例えば、ネパールだけでも1,200人を超える少女が女子教育プログラムに参加者し、私たちのソーシャルモビライザーからの遠隔指導を受けています。また、私たちのチームは、少女たちの家族とも協力して、教育を引き続きサポートできるようにしています。あるソーシャルモビライザーは、「女子教育プログラム参加者の中には、COVID-19の影響で学校が休校の間に結婚した人もいます。このことから、私たちが親御さんと話すことが重要です」と話していました。

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最もリスクに直面している少女たちの特定とサポート

ルーム・トゥ・リードの職員は、「リスクがある」と特定された女子教育プログラムの参加者と、より頻繁にミーティングを行っています。このリスクは、ルーム・トゥ・リードの「リスクと対応ツール」を用いて判断しています。このツールは、学校からの中退に強く関連するリスク要因を職員が特定して、即座に対処するのに役立つ強力な早期警告システムです。今回の教育危機に関連するリスク要因を反映し、学校の再開に向けて、より集中的なサポートが必要な少女を特定するために改善されました。

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私たちが追跡するリスク要因:
•家庭での学習を継続している少女の数
•COVID-19が原因で、家族が仕事や収入源を失った家庭の少女の数
•学校が再開されたら学校に戻ることかできるかどうか不安を持つ少女の数

これから、私たちが支援を行なっている国の休校期間をよりよく把握できるようになったので、リモートグループ・メンタリングセッションを設定し、ストレスが多い時に重要なサポートを少女たちに提供します。さらに、この困難な時期に、少女たちがつながりをもてる環境下でサポートするため、スマートフォンや他の利用可能なプラットフォームを介してバーチャルライフスキルセッションを開始します。

《教育を持続させる(EDUCATION ENDURES) キャンペーン》

COVID-19の大流行は、私たちの愛する人に対面で接すること、教室で座って学ぶこと、そして同じ問題意識を持つ人が集まることなど、ほんの少し例を挙げるだけでも、私たちが当たり前のことだと思っていた多くのことを奪いました。

皆さまからのご支援があれば、この危機が次世代の未来を奪うことを防ぐことができます!

私たちは、子どもたちが学ぶことによって、家族や地域社会、そして世界に変化をもたらすことができることを知っています。これこそが教育がもつ永続的なメリットなのです。ネパールの女子教育プログラムの卒業生で、現在は看護師をしているサパナさんの話をご覧ください。

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「教育を持続させる(EDUCATION ENDURES)」キャンペーンは、
私たちの最大のニーズをサポートします。この危機の間も学習が継続され、すべての子ども達が、最も脆弱なコミュニティ内にいても、質の高い教育の権利を得ることができます。

教育を継続させることにより、世界の多くの難題に対する解決策を提供できます。ルーム・トゥ・リードは、「子どもの教育が世界を変える」と長い間信じてきました。

そして今、これまで以上に、皆さまの力こそがこの世界に変化をもたらす可能性を持っています。

ご支援の機会
ルーム・トゥ・リードを通じて可能な支援例は、以下の通りです。

3,000円:ひとりの子どもの読み書きスキルと読書習慣をサポートする
テレビやラジオの読み聞かせやレッスン、印刷物の配布、保護者の参加、デジタルライブラリー「リテラシークラウド(LiteracyCloud.org)」へのアクセスを通じて、読書を学ぶ子どものための遠隔学習を促進します。

2万円:一人の女の子が安全に学習を続けるサポートをする
電話またはオンラインでのメンタリングやライフスキルのレッスンを通じて、一人の少女を支援し、精神的なサポートや自宅での勉強を続けるためのサポート、安全で健康的な生活を送るための情報、学校への復帰に関連した課題を解決するための支援を行います。

30万円:教師の能力開発をサポートして学びに革命を起こす
教師の能力を強化するために、家庭で効果的に子どもたちに接することができるように、遠隔学習技術に関するビデオやアドバイス、ガイドラインを提供します。

◆この困難な時期にも子ども達が継続して教育を受けられるよう、ご支援をお願いいたします。
https://give.roomtoread.org/give/280427/#!/donation/checkout

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Education Endures:
Protecting the Futures of the World’s Most Vulnerable Children During the COVID-19 Pandemic

Learning has been disrupted for most of the world’s children. But for millions of children in low-income communities, COVID-19 school closures will not be an interruption, but an end: an end to reading, an end to learning, and an end to the dream of making positive change in their own lives and communities.

Please see Education Endure fact sheet for more details on how your ongoing support is invaluable as we adapt as an organization to ensure the children we serve are not cut off from education permanently as a result of this crisis.

To help children continue to access the stabilizing force of education during this turbulent time, click here to make a donation.
https://give.roomtoread.org/give/278379/#!/donation/checkout

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【南アジアのデジタルデバイドを解消する4つの方法】

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[English]

コロナウィルス感染症(COVID-19)危機の中、ルーム・トゥ・リードが南アジアのデジタルデバイドを解消する4つの方法
2020年6月8日 Meenal Sarda

(原文はこちらです:https://www.roomtoread.org/the-latest/4-ways-room-to-read-is-bridging-the-digital-divide-in-south-asia-during-the-covid-19-crisis/

COVID-19のパンデミックが世界にもたらした影響はすでに数え切れないほどあります。最も大きな影響は、オンライン遠隔学習への大転換でしょう。グローバルなコミュニティとして、オンライン教育によって学習の損失を補うように努力しなければなりません。しかし、多くの低所得層のコミュニティに存在するデジタルデバイド(情報格差)を考えると、このパンデミックにより、リソース不足のコミュニティはさらに取り残されていきます。

南アジアでは、大多数の人達が、大人も子どももインターネットにアクセスできません。インド人の24%がスマートフォンを所有していますが [1]、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ノートパソコン、ネットブック、パームトップ、タブレットなど、あらゆるタイプのコンピュータにアクセスできる世帯は11%にすぎません[2]。これらの不均衡に加えて、デジタルデバイドには、階級、性別、地域による格差がさらに大きくなっています。

ルーム・トゥ・リードは、ネパール、インド、スリランカ、バングラデシュに加え、世界各国の低所得層のコミュニティで識字教育プログラムを継続的に実施しています。ここでは、ルーム・トゥ・リードのチームが実施した遠隔学習の取り組みの一部をご紹介します。

1. 録音済みのメッセージ

インドでは、ウッタラーカンド州とチャティスガル州のチームが、録音済みの対話型音声自動応答システム(IVRS)メッセージを試験的に導入しています。携帯電話をお持ちの方は、フリーダイヤルを使って、ボタンをクリックするだけで音声メッセージを聞くことができます。この録音済みのメッセージは、親向けに家庭で読み書きを勉強をするためのヒントを提供するだけでなく、読み書きを学ぶラジオ番組が放送されていることを通知し、子どもと一緒に視聴することができます。物語を聞いたり、ゲームをしたりするなど、メッセージのオプションを追加する可能性を探るためのパイロットテストも進行中です。

2. ラジオ放送

最近、ルーム・トゥ・リードはスリランカの民間ラジオ局と提携しました。このラジオ局では、親や世話人向けに、子ども達と一緒に読書活動を行うことの重要性について語る短いラジオクリップを放送しています。これらのクリップは、子どもと保護者に人気が高い番組内で毎日放送されており、スリランカの公用語であるシンハラ語とタミル語の両方で視聴することができます。
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最初のクリップでは読書活動の重要性にフォーカスして、次のクリップでは家庭での読書活動の方法を説明しています。ラジオ局のカバー範囲を考えて、ルーム・トゥ・リードは、学校が閉鎖されている間、親や世話人が家庭で読書習慣と本好きを強化するために必要なツールを確実に利用できるようにします。

インドのウッタカランド州では、コミュニティラジオが非常に人気があります。そのため、私たちの識字教育プログラムチームは、読書と読み書きに関する音声メッセージを放送するラジオの枠を確保しています。政府との強いパイプにより、この取り組みは政府公認であり、地元メディアにも取り上げられています。

ネパールなど、他のプログラム国でも同様の取り組みを実施しています。ネパールの農村部ではインターネットへのアクセスがないため、ルーム・トゥ・リードは、ラジオ向けのプログラムを開発しており、本の読み聞かせや読み方の指導を行う予定です。

3. テレビ放送

バングラデシュでは、50%近くの子ども達がテレビを視聴しています[3]。ルーム・トゥ・リードは、2018年から、バングラデシュの人気子ども向けテレビチャンネル「Duronto TV」と提携しています。このチャンネルでは、ルーム・トゥ・リードが出版する児童書の読み聞かせを「Colourful Stories(カラフルな物語)」という番組で放送していて、プライムタイムにも放送されるほど人気があります。児童書は、バングラデシュや他の国の物語が取り上げられています。読み聞かせは、COVID-19パンデミックの間、多くの子ども達が学校には通えないものの、家でテレビは見ることができるため、とても役立っています。読書は読み書きを身につけるための重要な取り組みのひとつであり、読み聞かせによって、生徒達は自宅で読む力を強化し続けることができます。
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南アジア全域にテレビが普及していることを踏まえ、ルーム・トゥ・リードはインドとスリランカで、農村部をカバーしているテレビ局との連携に取り組んでいます。コンテンツには、読み聞かせのビデオや、親が自宅にいながら子どもの読み書きをサポートするためのヒントなどが含まれています。

4. ワークシートと識字パッケージ

子どもがいつ学校に戻るかを判断することは難しいですが、段階的に行われる可能性が高そうです。立ち入りの制限、時間の短縮、さらにはロックダウン緩和の最初の段階として、無料の食事プログラムの導入などが考えられます。これらのシナリオを想定して、ルーム・トゥ・リードはワークシートと識字パッケージを開発しており、子ども達が学校に戻ったらすぐに配布される予定です。これらのワークシートは、保護者の負担を最小限に抑えながら、子ども達が主要な読み書きの概念を復習するのに役立ちます。また、子ども達が学校に戻る準備をするための読み書き活動が含まれており、ルーム・トゥ・リードが活動を行っている南アジアのプログラム支援校で提供される予定です。

これらのワークシートは、ルーム・トゥ・リードの児童書のデジタルプラットフォーム「リテラシークラウド」や、読み聞かせビデオ、教育者向けの専門的な開発リソースなどのデジタルイニシアティブに加えて開発されました。また、政府との協働を重視しているため、政府のウェブサイトやデジタルポータルにもリソースを提供するなど提携を行っています。

ルーム・トゥ・リードの識字教育プログラムは、こうした教育的介入を最も必要としている低所得層のコミュニティにいる子ども達にフォーカスしています。これらの戦略は、子ども達がデジタルリソースにアクセスできるかどうかを考慮して開発されたものです。公立学校は、最も疎外されたコミュニティに対応しており、これらの子ども達をサポートすることがルーム・トゥ・リードのミッションです。この危機の中、社会的弱者である子ども達が取り残されないように、これまで以上に懸命に取り組んでいます。

[1] https://www.thehindu.com/news/national/24-pc-of-indians-have-a-smartphone/article26212864.ece
[2]http://mospi.nic.in/sites/default/files/publication_reports/KI_Education_75th_Final.pdf
[3] 出典。複数指標クラスター調査より

◆この困難な時期にも子ども達が継続して教育を受けられるよう、ご支援をお願いいたします。
https://give.roomtoread.org/give/280427/#!/donation/checkout

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【すべての声を聞くための道を作る】

Room to Read

[English]

すべての声を聞くための道を作る
識字教育プログラム シニアディレクター クリスタベル・ピント
2020年6月12日

(原文はこちらです:https://www.roomtoread.org/the-latest/making-way-for-all-voices-to-be-heard/

カリフォルニア州オークランドにある私のアパートから毎日聞こえてくるヘリコプター、サイレン、ドラム、何かの大きな音は、人々が声を上げていることを示しています。

長い間、アメリカで生きることについての物語は特権階級によって語られてきました。そのため、何百万人もの人々は、一般的なアメリカの物語に彼らの生きてきた経験が全く反映されていないため、声が届いていないと感じています。世界中の抑圧され、疎外されたコミュニティが、自分達の声を届けるための運動に参加しており、こうした声の反響は世界的に広がっています。

ナイジェリアの作家Chimamanda Ngozi Adichieは、TED Talkで、シングルストーリーの危険性について次のように述べています。

「シングルストーリーは固定観念を生み出します。ステレオタイプの問題は、忠実でないということではなく、不完全だということです。ある話を唯一の話に変えてしまうのです」。地域社会の様々な物語に触れることで、彼らの人生が鏡のように映し出されている人々の姿を見ることができます。そして、共通の人間性を見出し、すべての人が成長できる公平な社会を築くことができます。

The danger of a single story

ルーム・トゥ・リードの識字教育プログラムは、世界的な非識字の終焉を追求することで、恵まれない人々の声を聞くための道筋を作ります。読み書きができるようになることで、自己表現が容易になり、アドボカシー活動のための知識習得が可能になります。

さらに、ルーム・トゥ・リードは世界中の作家やイラストレーターの研修をして、児童書を出版しています。世界中の本の制作者が自分達の物語に力を持たせ、地域社会の子ども達の生きた経験を反映した物語に発展できるようにしています。

文学は人々が物語を語る方法の一つであり、世界42カ国語1600冊のルーム・トゥ・リードの児童書コレクションには、物語の語り手と同じくらい多様な物語が含まれています。
幼い子ども達が多様な本を読むことで、シングルストーリーは打ち砕かれ、子ども達は世界が多様化する社会の中で、相互理解を育む広い視野を学んでいきます。

Room to Read

Nila Tanzil 著、Nabila Adani挿絵によるインドネシアの絵本『エピの新しい友達』の中では、インドネシアの女の子がアフガニスタンからの難民である新しい隣人と一緒に遊びたいと思っています。話す言葉は違っても、遊びという普遍的なコミュニケーションによって、すぐにつながることでできるのです。やがてこの二家族は、インドネシアとアフガニスタンの伝統食を食べるという新しい経験をしながら、断食をするという共通習慣を共有します。

このような物語は、家族の大切さや食事の儀式などに共通点があることは、出身地や話す言語など、私たちを区別するものよりも強力なものになり得ることを教えてくれます。

Room to Read

Tamara Zeidat著、Salah Rahal挿絵によるヨルダンの絵本『メカジキ』では、メカジキの尖ったツノのせいで、クジラやサメと遊んでいる時に、知らず知らずのうちに多くのトラブルを引き起こしてしまいます。ボールを破裂させたり、誤ってクジラを刺してしまったり、遊園地で知らず知らずのうちに騒動を起こしてしまったり。みんなは、もうメカジキとは遊びたくないと思ってしまいます。

ある日、穴にはまったクジラに出くわしたメカジキは、鋭いツノを使って穴を大きくして、クジラを助けてあげました。クジラと他の仲間達はとても感謝して、メカジキをパーティに招待します。メカジキはツノで他の人を傷つけることを心配して、参加をためらっていましたが、仲間達はある教訓を得て、メカジキを安心させてくれたのです。海の仲間達は、誰しも欠点があり、メカジキのツノのように一見不完全に見えるものが、ほかの人に役立つことを理解したのです。

絵本のようなシンプルな話を読むことで、人間とは何か、共感や寛容さ、正義感を持って人と接することは何か、を学ぶことができます。世界中で、人々が人種差別に反対する声を上げている今、これらの教訓は切実に必要とされています。

ルーム・トゥ・リードの識字教育プログラムは、多様な声を取り入れ、人間の経験をより包括的に見ることができるように、相互理解を促進し、最終的にはより平等な世界を創造する役割を果たすことを目指しています。

「ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命は大切)」に関するルーム・トゥ・リードからの声明  

Statement on Black Lives Matter

[English]

「ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命は大切)」に関するルーム・トゥ・リードからの声明  2020年6月8日

(原文はこちらです:https://www.roomtoread.org/the-latest/room-to-read-statement-on-black-lives-matter/

学習する組織のリーダーとして、ルーム・トゥ・リードの理事会、リーダーシップチーム、職員は、米国での最近の出来事や、ジョージ・フロイドの死、そして世界中の都市で無意味に失われた他の無数の黒人の命に対しての反応の波に注意深く耳を傾け、対応してきました。黒人コミュニティを支援するために、人種的正義と社会改革を求める声が集まっています。ルーム・トゥ・リードは、20年にわたり、世界中で権利を奪われ、疎外され、抑圧されている人々のために変化を求めてきた提唱者として、この運動に連帯しています。

「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」なことは明確です。すべての人種、宗教、性的指向、文化、年齢および性別の人々は平等であるべきです。

私たちは、すべての人類が贈り物を受けとるシステムを構築し、差別のシステムを解体するために専念する必要があります。ルーム・トゥ・リードは、正義運動の最前線にいる人々の経験に耳を傾け、私たちの組織の価値観や実践が差別とどのように闘っているかを考え、国際開発コミュニティの一員として責任を持って行動していきたいと考えています。

私たちの核心ですが、ルーム・トゥ・リードは、平等、多様性、包括性を支持します。教育の力によって体系的な変化をもたらし、公正で公平な世界を構築することを目指しています。皆さんの多くが、私たちの社会で壊れているものに対処する方法を探していること、そしてもっと重要なことは、私たちの社会で壊れているものを修復するために行動を起こしたいと考えていることを、私たちは知っています。

以下のリソース(英語のみ)は、私たち自身を省みる上でも役立つことと思います。

“Diverse books are bridges to embracing our differences,” op-ed by Christabel Pinto
「多様な本は、私たちの違いを受け入れるための架け橋である」(ルーム・トゥ・リード識字教育プログラムディレクター クリスタベル・ピント)

“Books can rewire our brains, and connect us all,” op-ed by Geetha Murali
「本は脳を再配線し、私たちを繋ぎます」(ルーム・トゥ・リードCEOギータ・ムラリ博士)

Anti-Racist Reading List from Ibram X. Kendi
人種差別反対について学ぶ読書リスト(イブラムX.ケンディ)

These Books Can Help You Explain Racism and Protest to Your Kids, The New York Times
これらの本は子どもたちに人種差別と抗議デモを説明するのに役立ちます(ニューヨークタイムズ)

Anti-racist books for children and teens, The Guardian
子どもと10代の若者のための人種差別反対を学ぶ本(ガーディアン)

連帯をこめて。

ルーム・トゥ・リード共同理事長
メアリー・バイロン

【ネパールではロックダウン期間に児童婚が増加】

[English]

ネパールではロックダウン期間に児童婚が増加
~女子生徒を学校にとどめておくキャンペーンは、今では自宅にとどめるようにする必要があります
出典:https://www.nepalitimes.com/latest/child-marriages-up-during-nepal-lockdown/
2020年5月21日Namrata Sharma

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ネパールでの児童婚と女性の識字率に関するクラスター調査(2014)
  黒字が児童婚率赤字が女性(15-24歳)の識字率

ネパールでは女子生徒の中退率が高いことから、女子生徒を学校にとどめるためのキャンペーンが行われていましたが、ロックダウンが3ヶ月目に入ったことで、今では女子生徒を家にとどめておくことが当面の課題になっています。

ネパールでは、児童婚や少女の人身売買の報告が増加していることから、女子生徒が学校の中退を防ぐことで女子の識字率を向上させようと取り組んできたが、ロックダウンが続けば頓挫するのではないかと懸念されています。

ネパールの全国的なロックダウンが発令されてから2週間後の4月8日、バルディア村に住む16歳の少女が自宅から姿を消しました。彼女は9年生の試験を終えたばかりでした。
彼女の両親は、娘が、近所に住む母方の叔父のところに滞在していたインド人の同級生と恋愛関係にあり、駆け落ちして国境をこっそり越えたことを知りました。両親は地元の警察に行方不明届を提出しましたが、「友達と一緒にいるのではないか」と届け出を無視されました。

両親はその後、グーラリアの地方警察署とマイティ・ネパール事務所に連絡をしましたが、警察はロックダウン対応で手一杯で、少女がインドから携帯電話で電話をかけてきたにもかかわらず、できることはあまりないと言いました。少女は、自分は大丈夫だと言い、両親に警察の捜査を取り下げてほしいと電話をかけてきました。

「彼女は、中退率が高く、虐待を受けやすい低所得者コミュニティを対象にした女子教育プログラムに参加していた600人のティーンエイジャーの一人でした」と、ルーム・トゥ・リードのサクンタラ・チャウダリ氏は言います。

ルーム・トゥ・リードがサポートをしていたグーラリアに住むもう一人の9年生の少女、隣村の少年と駆け落ちをしました。彼女の両親は、彼らのコミュニティでは駆け落ちは伝統の一部であると考えていたため、届け出を提出しないことにしました。

ロックダウンにより、大家族は経済的に困窮しており、少女を養うことは余分な口であり、彼女の駆け落ちに家族は安堵していました。少女はおそらく、今後、学業を続けることはないでしょう。

「ロックダウン中は食料が不足し、多くの家庭でお金が不足し、娘たちへの優先順位が低くなっています」と、ルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムのサリナ・タマンさんは説明します。

バンケ、バルディア、タナフ、ヌワコットの各地区で、女子教育プログラムを通じて支援を行っている4,321人の少女のうち、500人の少女がロックダウン以降、連絡が取れなくなっています。これらは、すでに学校を退学するリスクが高いと判断された家庭で起きています。一方で、良いニュースは、少女たちの大半とは連絡が取れており、ラジオを通して家庭での学習を続けているということです。

ルーム・トゥ・リードは、ロックダウンが始まって以来、バルディア地区とバンケ地区だけで、支援している少女の間で少なくとも7件の児童婚の事例を確認しています。少女の多くは電話の接続が悪い地域にあるか、あるいは、自分の携帯電話を持っていないために、定期的に報告したり、潜在的な虐待の状況について相談できる環境にありませんでした。

バンクのコハルプールに住む16歳の少女は、ルーム・トゥ・リードからの電話に応答しなくなり、彼女がクラスの男の子と一緒に逃げ出したことが判明しました。彼女の母親は娘を取り戻そうとしましたが、ロックダウンのために移動することができませんでした。彼女は娘が自殺するかもしれないという心配があり、警察に事件を報告していません。

マララ基金は、危機が過ぎれば、世界でさらに1,000万人の女子中学生が学校に通えなくなる可能性があると推定しています。ロックダウンは世界中の教育に影響を与えていますが、ネパールのような国では、女性の識字率を向上させ、女子生徒の中退率を減らすために長年取り組んできた活動が水の泡になってしまう恐れがある。

ユネスコは、新型コロナウィルス感染症による学校閉鎖により、現在、世界の子どもたちの90%近くが学校に通っていないと推定しています。子どもたちの数は15億4,000万人にものぼり、うち少女の数は7億4,300万人近くになります。

ネパール西部に戻ると、バンケ地区とバルディア地区の14歳から17歳までの5人の少女が、ロックダウンが始まって以来、同級生や地元の男の子と結婚するために家出をしています。そのほとんどがロックダウン後の2つの地区での事例に過ぎませんが、少女たちがきちんと管理されていたために明るみに出たのです。新型コロナウィルス感染症による学校閉鎖の間に、児童婚と人身売買が増加する恐れがあります。

そのうちの一人であるコハルプールに住む17歳の少女は、母親から関係をもったことを叱責された後に結婚しました。また、バルディアに住むもう一人の16歳の少女は、ロックダウン期間中に自宅の叔母から強くあたられたあと、家出を決意しました。

警察は、ロックダウン中に起きている人身売買、児童婚、家庭内虐待について事件の登録には消極的です。伝統的に、社会における女性と少女の安全を優先しない状況が露呈しており、現在の危機はそれを拡大させています。


◆この困難な時期にも子ども達が継続して教育を受けられるよう、ご支援をお願いいたします。

寄付はこちらから:
https://give.roomtoread.org/Together2020

Room to Read COVID-19

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Child marriages up during Nepal lockdown
Campaign to keep girls in school may now need to refocus on keeping them at home
source: https://www.nepalitimes.com/latest/child-marriages-up-during-nepal-lockdown/
Namrata Sharma
May 21, 2020

Room to Read COVID-19
Nepal’s high dropout rate for female students had prompted campaigns to keep girls in school. But as the country’s lockdown enters its third month, the challenge now seems to be to keep them at home.

With a rise in reports of child marriages and trafficking of girls, there are fears that Nepal’s efforts to increase female literacy by preventing them from dropping out of school may suffer a setback if the lockdown continues.

A 16-year old of a village in Bardia disappeared from her home on 8 April, two weeks after Nepal’s nationwide lockdown went into effect. She had just completed her Grade 9 exams.

Her parents found out she was having an affair with an Indian classmate who was staying in their neighbourhood with his maternal uncle, had eloped and sneaked over the border. The parents filed a missing person report at the local police, but they ignored the complaint saying she was probably staying with friends.

The parents then contacted the District Police Office and Maiti Nepal office in Gularia, but the police was overstretched enforcing the lockdown, and said there was not much they could do even though the girl called from an Indian mobile. She called to say she was fine and to ask her parents to drop the police investigation.

“She was one of the 600 teenagers who were part of our girl education program for low-income communities with high dropout rates in school and vulnerable to abuse,” says Sakuntala Chaudhari of the literacy advocacy group, Room to Read.

Another Grade 9 student from Gularia that Room To Read was monitoring eloped with a boy from the next village. Her parents decided not to file a case because their community considered elopement a part of its tradition.

It turned out that the extended family was in financial trouble because of the lockdown, the young woman was an extra mouth to feed and when she eloped it was a relief to the family. However, she will now probably not continue with her education.

“During the lockdown there are food shortages, money is running out for many families, and daughters have the least priority,” explains Salina Tamang of Room to Read’s Girls’ Education Program.

Out of the 4,321 girls the program supports in the districts of Banke, Bardia, Tanahu, and Nuwakot, with distance learning through radio, 500 girls have been out of touch during since the lockdown. These were from families which were already deemed to be at high-risk of dropping out of school. But the good news is that a majority of the girls are in contact and continuing home studies through radio.

Room to Read has identified at least seven cases of child marriage since the lockdown started among the students it supports in Bardia and Banke districts alone. Many of the girls are in areas with poor phone connection, or the girls did not have their own phones to report regularly or talk about potential abusive situations.

A 16-year-old from Kohalpur in Banke stopped responding to calls from Room To Read, and it turned out she had run away with a boy in her class. Her mother tried to get her back, but could not travel because of the lockdown. She has not reported the case to the police because of worries that her daughter might commit suicide.

The Malala Fund estimates that 10 million more secondary school girls worldwide could be out of school once the crisis has passed. The lockdown has affected education worldwide, but in countries like Nepal it threatens to undo years of work to improve female literacy and reduce the dropout rate among girl students.

UNESCO estimates that nearly 90% of the students enrolled in education globally are currently out of school because of COVID-19 closures. This represents 1.54 billion enrolled children and youth, including nearly 743 million girls.

Back in western Nepal, five other girls between the ages of 14-17 in Banke and Bardia districts have run away from home to get married since the lockdown began, mostly with classmates or local boys. These are just cases in two districts after the lockdown, and only came to light because the girls were being closely monitored. There is a fear child marriages and trafficking will increase during the COVID-19 school closure.

One of them, a 17-year-old from Kohalpur, got married after her mother scolded her for having an affair. Another 16-year-old in Bardia decided to run away from home after harsh behaviour by her aunt at home during the lockdown.

Police are reluctant to register trafficking, child marriage and domestic abuse cases during the lockdown, and this has exposed the traditional lack of priority given to the safety women and girls in society, which the present crisis has magnified.

To help children continue to access the stabilizing force of education during this turbulent time, click here to make a donation.
https://give.roomtoread.org/campaign/covid-19-urgent-appeal/c278379

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