レバノンからの最新ニュース

(Room to Read 本部ホームページ2024年11月20日掲載記事の翻訳です)


ディーナ・エルアバト
ルーム・トゥ・リード 中東地域プロジェクトマネージャー

今年のレバノンの夏は、南レバノンから悲惨な映像や情報がベッカー高原に届き、緊張感に満ちていました。ベッカー高原は、ルーム・トゥ・リードが地域パートナーであるレバノン学術・研修機構(LOST)と協力し、非公式教育センターに子どもに優しい15の図書館を設置してきた場所です。

最近数ヶ月の間に、南レバノンから約7万もの家族がベッカー高原に避難してきました。私たちの図書館でも利用者が増加しています。ルーム・トゥ・リードが実施した社会感情学習セッションは、子ども達と教育者達の両方から高い評価を受けました。その内容はルーム・トゥ・リードの図書館プログラムにも取り入れられていました。また、ルーム・トゥ・リードの現代標準アラビア語の絵本は、国中の学校や地域センターの何百もの読書コーナーや学習スペースの棚を満たす役割を果たしました。
レバノンの私達のチームは、子どもたちがもっと教育を求めている、子どもたちはこれが学校に通うチャンスになればいいのにと願っているという心温まるエピソードを共有してくれました。また、レバノン教育省とのパートナーシップを通じて、国内すべての公立学校にルーム・トゥ・リードの本を年内に配布する計画をたてていました。

9月にすべてが変わりました

中東危機によりレバノンで戦争が勃発し、避難勧告が発令される中、LOSTは職員の安全確保と緊急対策の実施のため、すべての教育プログラムを即時に1週間停止する決定を下しました。この間、レバノンでは約200万人が避難を余儀なくされました。多くのLOSTのパートナーたちは、もはや帰るべき家が無くなったことにすぐ気づきました。

その1週間の間に、私たちのパートナーたちが苦しんでいることが明白になりました。私はLOST創設者のラミ博士に連絡を取り、ルーム・トゥ・リードとして何ができるかを相談しました。彼は「状況はひどい。想像を絶するほど悪い。」と語りました。

彼の報告によると、人々は道端や木の下で眠り、道路は封鎖され、国境も閉鎖されていました。それでも、混乱の中から生き延びようとする闘志が芽生えていました。

多くのLOST職員達が集まり、深刻化する食糧不足に対応するために毎日の食事を準備し始めました。国内のすべての学校が避難所となりました。ルーム・トゥ・リードの長年のパートナーであるユニセフは、食糧だけでなく、子どもたちへの緊急心理社会的支援キットの配布も開始しました。私はすぐに、これらの活動を支援するためにチームと連携し、資金の再配分に取り組みました。

2024年10月5日にルーム・トゥ・リードはLOSTとのパートナーシップに関する改訂契約を結び、以下を提供すること明確にしました。

● ベッカー高原の家族2万5千食の温かい食事(1食あたり2米ドルの費用)による食糧支援
● 現代標準アラビア語で書かれたルーム・トゥ・リードのストーリーブック5冊、スケッチブック1冊、12色の色鉛筆1セットと鉛筆削りを含む一万個の緊急教育支援キット
● 教育者やボランティア用に、危機的状況にある子ども達への心理社会的支援を提供する方法についてのオンライン研修資料。これには、声を出して本を読むことを通じて社会性と情緒を学習することに焦点を当てた資料も含まれます。

過去2年間にルーム・トゥ・リードが実施した教師向けトレーニングについては、レバノン全土で子ども達に読書のセッションを行う教育者たちの写真を目にすることができる今、その成果はこれまで以上に明らかです。

この記事を書いている時点で、すべての食事は配布され、緊急支援キットも印刷され、ルーム・トゥ・リードの現地倉庫に届き、配布の準備が整っています。

ルーム・トゥ・リードが2022年にレバノンでこの取り組みを開始した際、シリアからレバノンに逃れ、何年も教育受けることのできなかった子ども達の学習のギャップを埋めるために懸命に取り組みました。ルーム・トゥ・リードのプログラムは、無料の非公式教育センターでこれらの子ども達を支援し、公立学校システムに再び参加できるよう準備を整えました。

緊急時における教育を維持するための取り組みは、子ども達に安らぎや安心感、一貫性を保証します。私たちの本は、単に強い識字能力を育むだけではありません。精神的に不安定な時期に起こり得る困難な感情に向き合う手助けもしています。

危機を生き抜く子ども達にとって、教育へのアクセスは希望への道を切り開き、学び続ける決意を促します。それは、自分の教育の可能性を追求し、自分自身で選び取る未来を築くための決意です。

ここ数年のレバノンでの活動、そして過去10年間にわたる中東地域全体での活動が、今回の危機に迅速かつ適切に対応する力を私たちに与えてくれました。皆さんのような地域社会の支援者からのサポートが、この活動を継続させる力となります。

私達のチームとパートナーを代表して、これらの子ども達が教育へのアクセスできるようご支援いただき、心から感謝申し上げます。

原文URL:
https://www.roomtoread.org/the-latest/the-latest-from-room-to-read-in-lebanon/

翻訳:Tomoko Sasaki

【世界点字デー記念】ルーム・トゥ・リードの点字での児童書の出版について


1月4日は「世界点字デー」!
ルーム・トゥ・リードは、点字で書かれた本やその他の教育コンテンツを出版していることをご存知ですか?現在取り組んでいるプロジェクトの一部をご紹介します:

➡️ #ルワンダ:USAIDの支援を受け、ルーム・トゥ・リードは、出版社が点字本への作り替えや印刷に必要な能力を向上させ、インフラを拡充するための支援を行っています。

➡️ #ベトナム:ホーチミン市の視覚障がい者支援団体「Happy Sun Center」との協力により、ルーム・トゥ・リードは初めての点字絵本とその他の教育コンテンツの開発を進めています。

➡️ #フィリピン:ルーム・トゥ・リードは、フィリピン国立図書館およびケソン市立図書館と連携し、OMF Literature Inc-Hiyas、Anvil Press、Adarna House Inc.、Lampara Booksといった地元出版社の17冊のライセンス絵本を点字化しました。

写真:フィリピンでの点字の児童書の出版を記念して。

ルーム・トゥ・リードは世界中の出版パートナーと協力し、子どもたちの多様なニーズに応えるため、さまざまな言語や形式で学習教材を制作しています。


ご寄付・ご支援、ソーシャルメディアのご案内

ルーム・トゥ・リードの活動は、皆様からのご寄付によって支えられています。 ご寄付の方法や遺贈寄付のご相談については、japan@roomtoread.orgまでお気軽にお問い合わせください。ルーム・トゥ・リード・ジャパンは認定NPO法人であり、ご寄付は確定申告を通じて寄付金控除の対象となります。

・e-mail: japan@roomtoread.org
・ウェブサイト:https://japan.roomtoread.org/
・メールマガジン登録:https://japan.roomtoread.org/subscriptions-join-our-
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・ソーシャルメディア一覧:https://lit.link/en/roomtoreadjapan

You Create Change~あなたが未来を変えていく~ 年末キャンペーン開始!


気づけば12月、街がクリスマスのイルミネーションで色づき、年末が近づいてきました。2024年最後に、教育という当たり前の権利を一人でも多くの子ども達へ届るためにアクションを起こします。年末キャンペーンAction for Education 2024「You Create Change」~あなたが未来を変えていく~のご案内をお届けします!ぜひ、ご参加ください。


キャンペーン概要
期間:2024年12月1日(日)~12月25日(月)
目標:子ども達と少女達の教育10万日分(約1,000万円)
寄付の使途:最も支援を必要とする場所と時期に活用させていただきます
12月21日からいただいたご寄付はマッチングにより、5倍の効果になります!
*例:1万円のご寄付をいただくと、長年のご支援者様がマッチングし、5万円分の教育が支援地域に届きます!

教育の現状

2015年に国連加盟国が採択したSDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに「すべての人に教育を」を掲げています。

しかし、小学校卒業時点で最低限の読解力を持つ生徒は世界全体で58%に過ぎません。非識字やジェンダー教育の不平等は依然として深刻です。
*世界の教育危機 – ユネスコ「グローバル教育監視レポート2024」ほか

この教育危機を乗り越えるため、行動が求められています。
2024年が終わる前に、深刻なジェンダーや教育の不平等に直面するすべての子どもと少女達へ、「教育」というクリスマスプレゼントを贈りませんか?約100円の投資で子ども達の未来が変わります。

支援方法
① 寄付で支援する:
急激な物価高により、各地で光熱費や紙、印刷など教育に必要な費用が高騰しています。ご支援のほどよろしくお願いいたします。

銀行での振り込みをご希望の方は、このフォームに入力をお願いします。
※ご寄付は税制控除の対象になります。詳しくはこちら


②ハッシュタグで支援する:

✅ルーム・トゥ・リード・ジャパン公式SNSをフォロー
Instagram: roomtoread_jp
X: @roomtoread_jp

Facebook: RoomtoRead.Japan

✅「#YouCreateChange」「#ルームトゥリード」「#roomtoread」のタグをつけて、クリスマスイルミネーションの写真を投稿

👉投稿1件につき、女子教育プログラム1日分(約100円)が長年の支援者から寄付されます!※投稿はルーム・トゥ・リードのSNS等で紹介する場合があります。

③ 大掃除を通して支援する
チャリボン:一般古書の買い取り金額を寄付。12月は買取り金額20%UP!
tetote:専門古書の買い取り金額を寄付
買取大吉もの募金:不用品の買い取り金額を寄付


1人でも多くの子ども達へ、いますぐに教育を。
今、この瞬間も低所得コミュニティに住む多く子ども達が教育の機会のないまま年末を迎えています。12月のこの特別な期間に、小さなアクションを通して、子ども達の未来に投資しませんか?皆様の温かいご支援をお待ちしております!
寄付はこちらから


メディア情報
今年も多くの皆様の温かい支援をいただき、ルーム・トゥ・リードは更なる成長を遂げています。11月、ルーム・トゥ・リードCEOのギータ・ムラリ博士が来日し、ルーム・トゥ・リード・ジャパン 共同理事長の正直ゆりとともに、日本で応援いただいているたくさんのサポーターや若者と直接会い、子ども達への教育の重要性を訴えました。

読売オンライン(動画ニュース)

画像クリックで読売オンライン映像へ遷移します。

“マジョリティが変われば社会が変わる”「エル・ガール」×「ルーム・トゥ・リード」イベントをレポート

正直ゆり(ルーム・トゥ・リード・ジャパン 共同理事長)より、女子教育支援を中心とした活動紹介。画像クリックでELLEgirlイベントレポートに遷移します。

お問合せ
キャンペーンや活動に関するお問合せは下記までお寄せください。
認定NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン
e-mail: japan@roomtoread.org

女子教育1日分の寄付につながるハッシュタグキャンペーン開催中!You Create Change ~あなたが未来を変えていく~


ハッシュタグ投稿で女子教育支援!

ルーム・トゥ・リード・ジャパンでは、2024年11月18日(月)~12月25日(水)の期間に、SNSアカウントをフォローの上、指定のハッシュタグをつけてクリスマスイルミネーションを投稿すると、1件につき、女子教育プログラム1日分(約100円)の支援につながるハッシュタグキャンペーンを実施します!

本キャンペーンは「子どもの教育が世界を変える」という理念のもと活動するルーム・トゥ・リードに対し、SNS投稿という簡単なアクションについて知ってもらい、チャリティ活動についてのハードルを低くすることで、多くの人に日本の街を彩るクリスマスイルミネーションの投稿を通して、世界中の低所得コミュニティに住む少女達に教育を届けることを目的としています。

ルーム・トゥ・リードCEOのギータ・ムラリ(前列中央)が来日、日本のZ世代とともに。

キャンペーン開始日の11月18日には、ルーム・トゥ・リードCEOのギータ・ムラリ氏が来日し、モデル・起業家でZ世代インフルエンサーの佐藤マクニッシュ怜子氏と対談イベントを都内で実施しました。

当日はルーム・トゥ・リード・ジャパン共同理事長の正直ゆり氏より、この度のハッシュタグキャンペーンについて告知されました。

また、映像作品「少女達が未来を変えていく」(原題・She Creates Change)を上映し、ハラスメントやジェンダー差別に立ち向かう少女の姿を通して、参加者自身が「自分ができるアクション」を考えるワークショップも行われました。

キャンペーンの概要は以下の通りです。ぜひ、ご参加ください!


You Create Change ~あなたが未来を変えていく~ハッシュタグキャンペーン
■期間  :2024年11月18日(月)~2024年12月25日(水)
■参加方法:
①ルーム・トゥ・リード・ジャパン公式SNSをフォロー
Instagram: roomtoread_jp
X: @roomtoread_jp
Facebook: RoomtoRead.Japan

②「#YouCreateChange」「#ルームトゥリード」「#roomtoread」のタグをつけて、クリスマスイルミネーションの写真を投稿

■投稿1件につき、女子教育プログラム1日分(約100円)が長年の支援者から寄付されます

※投稿された画像や文章はルーム・トゥ・リードの広報媒体およびメディア(SNS、ウェブサイト含む)で紹介する場合があります。


Action for Education 2024 You Create Change~あなたが未来を変えていく~キャンペーンでは、クリスマスまでに子ども達へ10万日の教育を届けることを目標にしています。あたたかいご支援をお待ちしております!
寄付はこちらから

Running for a Cause: How Professor Ricardo Ernst Uses Marathons to Champion Children’s Education with Room to Read



日本語版はこちら
Ricardo Ernst is a professor at Georgetown University in Washington, D.C. He is also one of Room to Read’s most significant fundraisers for the Tokyo Marathon. An avid runner, he initially joined the marathon to complete the six Abbott World Marathon Majors. This led him to explore possible charity organizations to run for, and Room to Read captured his attention immediately as one that resonated with him. As a longtime professor, he strongly believes in the importance of education and teaching children to read. Professor Ernst officially joined our cause last year; he raised the donation equivalent to literacy education for 200 children for the 2024 marathon and is in the process of doing so again this year. We recently asked him to share his thoughts on his running and fundraising success.
 

How did you become so passionate about running?

I began running later in life after I moved to the United States from Venezuela and saw everyone around me going on runs. “Running is a challenge to yourself with yourself.” I slowly built my way up to trying out international marathons, and now I have run 19 marathons in total and have finished 5 of the 6 Abbott Marathons. 
 

That’s great! Do you have any advice for those new to running/marathons? 

Running is all mental and about endurance. You need to set personal targets and challenge yourself. My advice is to push yourself to go for the run in the moment. It’s so easy to put it off for another day, but you’ll come back from the run feeling great. To me, “running is an incredible personal reward.It’s a great way of staying healthy and exploring new places and countries! 

As one of our best fundraisers, can you discuss what your fundraising experience was like last year
“First, I believe it is important to have…passion for what you do.” It was easy for me to write messages to people since I believe
 so deeply in using education to help people. And when I put the messages up on LinkedIn and Facebook, random people commented, and the money started pouring in. I knew a lot of people from teaching at Georgetown for 37 years; I taught more than 80,000 studentsI then began targeting those I knew could donate larger amounts (by sharing more about my passion for what Room to Read does) and was able to convince more and more people. 

Prof. Ernest’s campaign page. Click to see his progress and support his challenge!

Amazing! What do you see as the key tactics behind your success? 

Conviction. “To convince, you need conviction.” You need to have passion for the cause, because your message needs to reach donors “in a very genuine way.” It’s also important to use media outlets. And then, you need to insist. Many people will claim they will support and not follow through, and you can’t let them off the hook. But instead of making the donors feel guilty, you should make them feel happy, so that “they are giving because they feel they’re doing something good…for the world.” Finally, it’s important to set a target. Having a clear goal both motivates you and makes it easier to convince others to contribute.  

Although he only recently joined our organization last year, Professor Ernst is deeply committed. Hear about his passion for fundraising for Room to Read in his own words in the video below!


Interviewer: 
Claire Ozeki is an undergraduate student at Georgetown University and an intern at Room to Read Japan.  

Your donation to Ricardo Ernst’ page will be an investment in children’s futures. Thank you for your support!

Make a donation to Ricardo Ernst