図書室が育む子ども達の未来:5つの国での挑戦

活気があり、子どもに優しい図書室は、ルーム・トゥ・リードの識字プログラムにおいて欠かせない存在です。私たちは学校と協力し、図書室を設立し、司書や教育者に対して学生の学習をサポートする図書室管理についての研修を行っています。また、すべての子どものため、発達に応じた多様で魅力的な本が揃っている図書室にアクセスできるよう、政府への働きかけも行っています。

図書室の発展のため、私たちの識字チームは世界各地で活動していますが、以下では今年の進捗状況についてご紹介します。

🇰🇭カンボジア
ルーム・トゥ・リードは、カンボジアの教育・青少年・スポーツ省(MOEYS)と協力し、地元の教員養成大学向けに、識字と初等学校図書室に関する大学レベルのコースを開発しました。このコースは、「生涯読書者の育成:学校図書室と教室読書コーナーの力」と呼ばれています。子ども達の高い識字スキルと生涯にわたる読書習慣を身につけるための手助けとなる学校図書室の力についての重要な研究に取り組む機会を将来の教師たちに提供します。教師となるために勉強している学生たちは、モデル校の図書室を通じて、卒業後に初等学校の教室、図書室、読書コーナーへスムーズに適応できるよう、実践的な経験を積んでいきます。

🇮🇩インドネシア
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読書普及隊(Reading Champions)プロジェクト:南アフリカで読書文化を育むために

読書普及隊のヘッド・トレーナー(左)が、南アフリカの新しい読書普及隊に教育セッションを行っている

読書の経験を振り返ったとき、何が印象に残っていますか? 物語を読んでもらったことを思い出しますか? 声に出して本を読み、自分のスキルを試したことを思い出しますか? それともあなたが本を通じて新しい世界を探索する中でサポートしてくれた年上の生徒とペアになったことを思い出しますか?

ルーム・トゥ・リードは、読書のスキルを身につけ実践することはチームプロセスであり、すべての関係者にとって、教育的で、かつ楽しいことであると認識しています。

ルーム・トゥ・リードは、プログラム実施国において、本を読む人たちのために必要なツールを家庭やコミュ ニティに提供し、子どもたちの読書への愛と習慣を育む手助けをしています。2021年の国際読解力調査において、南アフリカの小学4年生の81%が意味を読み取ることができないという驚くべき結果が出たことから、この活動は、識字率と若者の雇用率の両方を向上させるという、刺激的で革新的な局面を迎えています。
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累計4,500万人の子ども達への教育支援を達成しました!1分に3名の子どもをサポート

親愛なる皆様

いつもあたたかいサポートをいただき、誠にありがとうございます。ルーム・トゥ・リードにとって大切な「国際識字デー」(9月8日)に際し、ルーム・トゥ・リード・ジャパン事務局長の松丸佳穂より、ご報告をお届けします!


■4,500万人の子ども達への教育支援を達成!

ルーム・トゥ・リードは長期計画『ビジョン2025』において、「2025年までに4,000万人の子どもたちに教育を提供する」という目標を掲げました。それは、私たちの限界に挑戦し、可能性を再定義するという壮大な試みでした。この度、その大きな目標を上回り、累計4,500万人以上の子ども達に教育という贈り物を届けることができました!


特に2023年は、単年で1,000万人以上の子どもたちに教育の機会を提供することができました。
2023年度アニュアルレポート英語版ダイジェスト。日本語版リリースは10月初旬を予定しています。

これもひとえに、地域社会や政府との連携を深め、さまざまな手法でプログラムを展開した結果です。そして何より、長年にわたる皆さまのご理解とご支援、さらにコロナ禍という困難な時期にも寄り添い続けてくださった温かいご協力のおかげです。心より感謝申し上げます。

引き続き、ルーム・トゥ・リードの活動を通じて子どもたちを応援していただければ幸いです。

ルーム・トゥ・リード・ジャパン
事務局長 松丸佳穂

マンスリーサポーター募集中!10月末までの新規登録で、寄付の効果が2倍に


9月8日の国際識字デーを記念し、9月~10月のマンスリーサポーター新規登録で寄付の効果が2倍になります!いっしょに、世界中の本棚を絵本でいっぱいにしませんか?


低・中所得国の10歳児の約7割が、簡単な物語を読めません(ユニセフ報告)。この現状を変えるため、ルーム・トゥ・リードは50以上の言語で4,700タイトル以上の絵本を出版し、19,200地域で活動を展開しています。
月1,500円のご寄付を6か月つづけると、低所得コミュニティに住む子ども1人が1年間、読み書きを学べます。
毎月のご寄付を通じて、未来の読書家を育てませんか?


✅マンスリーサポーターになると寄付の効果が2倍に!
2024年9月~10月末にマンスリーサポーターにご登録いただくと1年間、同額がルーム・トゥ・リードのグローバル・ボードメンバーから寄付されます!
例えば、今月10,000円のマンスリーサポーターになると、2025年8月までの12か月間、毎月同額がマッチングされ、寄付の効果が2倍になります。

▼マンスリーサポーターのお申込みは、こちらの寄付ページからお願いします!

▼銀行振込でのご登録はこちら
銀行名:三菱UFJ銀行
支店名 :虎ノ門支店
口座番号:普通 0425102
口座名:トクヒ)ルーム トウ リード ジヤパン
※お振込み者を特定するため、ご支援の際にはフォームでご連絡ください

ルーム・トゥ・リード・ジャパンへのご寄付は確定申告をすることにより寄付金控除の対象となります。詳しくはこちらをご覧ください。


マンスリーサポーターになって、世界中の子ども達へ読書の秋を届けましょう!
今、サポーターになると…

✓寄付の効果が2倍に

ルーム・トゥ・リードのグローバル・ボードメンバーが最初の12か月間、寄付額をマッチングし、持続的な支援によって、子ども達に届くインパクトを最大化します。

✓情熱的で情報に精通したコミュニティに参加
ニュースレターやアップデートを通して、世界中の子ども達の成長を実感できます。(メール配信はご希望のみ対象)

✓日々、誇りをもって過ごせます
全ての子どもが、高品質な本と教育にアクセスできるべきだという信念に基づいて行動し、その結果、子どもたちの未来を変える力を持っていることを実感できます。

※ご支援金額の変更やキャンセルをご希望の場合は、ルーム・トゥ・リード・ジャパン事務局が迅速にお手続きいたします。

ぜひ、マンスリーサポーターとして活動にご参加ください!
こちらからご登録ください

本キャンペーンに関するお問合せ:
japan@roomtoread.org

カンボジアでルーム・トゥ・リードが設立した図書室で列に並んで本の貸し出しを待つ子供達

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3ヶ月で84冊:カンボジアの少年、リオが読書好きになるまで

休憩時間に外で本を読むリオ

10歳のリオが5年生に進級した年、ルーム・トゥ・リードは、プノンペンから約300キロ北西に位置するカンボジア、バタンバン州にある彼の小学校と提携しました。ルーム・トゥ・リードの現地チームは、初等教育の教師たちに効果的な識字教育の訓練を行い、新しい学校図書室を設立しました。この図書室は温かくカラフルで居心地がよく、年齢に適した子ども向けの本が揃っています。リオの担任のコン・ソペアビー先生は、図書室がリオに与えた変化の速さに驚いたと語っています。

「リオは以前ととても違います」とコン・ソペアビー先生は話しました。「以前は授業に集中せず、遊ぶことが好きでしたが、今では本を読むことに熱心で、優秀な生徒になりました。」

以前は読書にあまり興味を示していなかったリオが、わずか3ヶ月で図書室から84冊の本を借りたとコン・ソペアビー先生は語りました。リオは、母親と一緒に本を読んだと先生に報告し、やがて弟や妹にも本を読み聞かせるようになりました。

コン・ソペアビー先生は、図書室へのたった一度の訪問がリオの関心を引きつけるのに十分だったと述べました。彼はすぐに貸出システムに興味を持ち、本を借りて家に持ってかえることが楽しみとなりました。本を借りるプロセスは、リオが明らかに楽しみにしている幸せな日課となりました。毎晩家で読書の練習ができるようになり、リオの読解力と自信が育まれました。彼は新しい本を探すために何度も図書室を訪れました。時には家に帰るのを待ちきれず、遊び時間にも教室で本を読むこともありました。

「図書室が開くと、リオはいつもすぐに本を借りに来ます。彼は読書レベルに応じて本を整理するのも手伝ってくれます」とコン・ソペアビー先生は語りました。

カンボジアでルーム・トゥ・リードが設立した図書室で列に並んで本の貸し出しを待つ子供達

リオは今、読書は楽しいものだということを理解しています。「本を読むと幸せな気持ちになります。」と彼は大きな笑顔で言いました。「それぞれの物語に登場するさまざまなキャラクターが大好きです。特に民話が好きです。読書は勉強にも役立っています。」

「息子の態度がポジティブに変わりました!」とリオの母親は喜びの声で言いました。「以前は携帯電話で遊んでばかりで、家事を手伝うことはめったにありませんでした。今では本を読むことの方が好きで、私が料理や掃除で忙しいときには、家事を手伝ったり弟妹の世話をしてくれたりします。」

リオは本を手にして言いました。「図書室は学校だけでなく、村や家庭にもあって、みんなが読書の習慣をつけられるようにすべきです。」

その通りですね、リオ!

学校の図書室から借りた本を持って自慢そうに立つリオ

ルーム・トゥ・リードは、学習をサポートする図書室を設立するために学校と提携し、すべての子ども達が発達に適した多様で魅力的な本が揃っている子ども中心の図書室にアクセスできるよう、政府と協力しています。私たちの図書室評価システムは、優先項目リストの15の指標を追跡し、年に2回の評価を通じて図書室の機能性と持続可能性を確保しています。このシステムは、追加の支援が必要な学校を特定し、優先順位を付けるのに役立ちます。

ご支援をお待ちしております。

原文URL:
https://www.roomtoread.org/the-latest/eighty-four-books-in-three-months-how-a-room-to-read-library-helped-lio-in-cambodia-fall-in-love-with-reading/

翻訳:
Tomoko Sasaki