ヤシカの物語〜自己防衛から自己信頼へ
少女達が未来を変えていく（She Creates Change）
毎朝まだ暗いうちに学校へ歩いて通うことを想像してみてください。道案内のための街灯もありません。歩道やスクールバスもなく、砂利道を歩くことが唯一の手段です。時々人が通りますが、あまり安全とは言えません。両親は通学を心配しすぎて、学校に通うのをやめてほしいと懇願することもあります。これは、インドのルーム・トゥ・リード女子教育プログラム卒業生で、自己を主張し教育へのアクセスを求めるために戦うことを学んだヤシカの物語です。
インドの教育の現状
ヤシカの物語を理解するためには、インドの教育事情を知ることが重要です。2000年代初頭以来、インドは貧困率を劇的に減少させてきましたが、まだまだ所得格差があり、教育などのサービスが受けられない地域があります。ユネスコによると、インドには文字が読めない人が2億6600万人おり、改善の必要な施設、質の高い教育の欠如、季節移住者、性差別などの要因が重なり、810万人の子供が学校に行けず、そのうちの多くが少女です。
ヤシカの物語：自己防衛とメンターシップの力
ヤシカの場合、自宅から学校までの道のりは非常に危険で、教育のさまたげとなっていました。しかし彼女はこの障害にもかかわらず、学校に残るために、文字通り戦う決意をしました。女子のための護身術クラスに参加したことをきっかけに、ヤシカは指導者と出会い、空手の道を志し、やがて世界的な舞台で活躍するようになりました。護身術の訓練は、通学時に自分の身を守るだけでなく、新たな自信を生み出し、自身のコミュニティの枠を超えた夢を抱かせるきっかけとなりました。
ヤシカの物語を「少女達が未来を変えていく（She Creates Change）」（無料）で読んでみましょう。
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ヤシカのようなストーリーは、多くの少女たちが教育へのアクセスを求めて日々直面している困難な課題と、ライフスキルやメンターシップが彼女たちとそのコミュニティにとってどのような変化をもたらすかを示しています。
ヤシカは、若い女性の物語を通してジェンダー平等を推進するルーム・トゥ・リードのマルチメディア・ストーリーテリング・イニシアチブ 「少女達が未来を変えていく（She Creates Change）」 に登場する少女の一人です。
このプロジェクトには、6本のアニメーションと実写のショートフィルムがあり、これまで低所得のコミュニティに住むヤシカのような勇敢な若い女性が、スキルやメンターシップを活用して、食糧不足、嫌がらせ、早婚など、人生の障害をどのように克服したかを紹介しています。
「少女達が未来を変えていく（She Creates Change）」は、世界中の若い女性たちに、自分自身が物語の主人公であることを認識させることを目的としています。
2023年10月の「国際ガールズデー」を記念して公開される映画「少女達が未来を変えていく（She Creates Change）」シリーズは、全世界4億3200万人の思春期の少女たちに、彼女たちがコミュニティで変化を起こすことをサポートするコンテンツや教育カリキュラムを届けることを目的としています。
翻訳：佐々木智子