《ルーム・トゥ・リードCEO ギータ・ムラリより支援者の皆さまへ》

Room to Read
[English]

「ルーム・トゥ・リードが目指すのは、健康と安全を優先し、その上で私たちがサポートする子ども達が継続して教育を受けられるよう全力を尽くすことです」
ルーム・トゥ・リード最高経営責任者 ギータ・ムラリより支援者の皆さまへ、この前例のないCOVID-19による世界的な健康危機に際して、私たちがどのように対応しているかをお伝えいたします。
(英語: https://www.roomtoread.org/the-latest/how-room-to-read-is-responding-to-covid-19/

以下に、日本語訳全文を掲載します。

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ルーム・トゥ・リードの大切な支援者の皆さまへ

いつも温かいご支援を賜り、ありがとうございます。この度の新型コロナウイルス(COVID-19)の影響が広がる中、皆さまのご健康と日々の生活の安全を案じております。そして、どうすれば学校が閉鎖となってしまった何百万人もの子ども達が学び続けられるか、その方法を模索しています。今日は、この前例のないCOVID-19による世界的な健康危機に際して、ルーム・トゥ・リードがどのように対応しているかを支援者の皆さまにお伝えしたいと思います。

ルーム・トゥ・リードが目指すのは、健康と安全を優先し、その上で私たちがサポートする子ども達が継続して教育を受けられるよう全力を尽くすことです。同時に、支援者の皆さまからのご寄付が最大限の効果をもたらし、透明性と財務の信頼性を保ちながら、責任をもって運営することに引き続き注力していきます。

ユネスコが2020年3月18日 に発表した最新のデータによると、世界102カ国において、国内の小学校および中等学校を閉鎖しています。これは、8億4,940万人以上の小中学生、高校生が通う学校が閉鎖されたことを意味しています。さらに、11 カ国が一部地域で学校を閉鎖しています。私たちの活動国に関しては、そのほぼすべての国で、部分的あるいは全部の公立学校が閉鎖されました。

ルーム・トゥ・リードでは、出張や通勤を停止し、在宅勤務を可能にするなど、職員や協働するコミュニティの安全をはかっています。また、私たちのプログラムや教材といったリソースを提供できるように、次の措置を講じています:

識字教育プログラムにおける教師へのトレーニングと、女子教育プログラムにおけるメンタリングを、遠隔学習が可能な形にできるかの検討を進めています。
ルーム・トゥ・リードの児童書や教材をデジタルで共有するプラットフォーム リテラシークラウド(Literacy Cloud)をより広い範囲で共有します。皆さまのお子様たちもご利用いただければと考えています。
図書室の来られない子ども達に本を届けられるようにするため、流通ルートや政府や地域のパートナーとの協力関係を拡大します。
ルーム・トゥ・リードが活動する全ての国や地域において急速に変化する状況を注視し、公衆衛生に関する公式ガイドラインを遵守しながら、必要不可欠な事業を継続できるよう適応させていきます。

上記の対応に加え、長く学校閉鎖が続いた後に授業が再開すると、学習の遅れをとり戻すためのサポートが必要になります。この失われた時間を補っていくために、速習型の学習プログラムの採用や、カリキュラムや授業スケジュールを変更といった形がとられるでしょう。私たちは、これまでに培った知識を共有し、学校が再開した暁には、子ども達と学校が再び軌道に乗せるための支援の方法を見つけてまいります。

ここまで、ルーム・トゥ・リードが行っていることをお話してきましたが、私たちが絶対に行わないことがひとつあります。それは、子ども達を見放すことです。

かつてないほど多くの子ども達が学校に通えなくなり、これまで以上に学習環境の整備の必要性が増しています。ルーム・トゥ・リードは、この危機により基本的な読書スキルを欠く世代が生まれることはないと約束します。このパンデミックによって、私たちは内省し、教育の重要性とコミュニティ支援の必要性を思い出すこととなりました。教育を通じてのみ、人々はグローバルコミュニティの一員として、今、直面しているような危機に、最も適切に対応するスキルとリソースを構築することができます。

私たちは、すべての子ども達が質の高い教育を受ける未来を築くことを、これまで以上に強くお約束いたします。皆さまのご支援に心より感謝申し上げます。この困難な時期に、皆さまと皆さまの大切な方々が、安全に、前向きな心をもって、日々を過ごせますよう願っています。

ギータ・ムラリ
ルーム・トゥ・リード 最高経営責任者

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この困難な時期にも子ども達が継続して教育を受けられるよう、ご支援をお願いいたします。
寄付はこちらから:
https://give.roomtoread.org/give/176130/


Dear Room to Read Family in Japan,

We are thinking of you as we all adapt to new circumstances, and millions of families look for ways to help their children continue to learn while out of school. Without question, we are in unprecedented times, and I wanted to take a moment to let you know how Room to Read is responding to the COVID-19 global health crisis.

Our goal is to prioritize health and safety, and do everything we can to ensure that the children we work with can continue their education. At the same time, we will continue our focus on maximizing every contribution to our organization by investors and operating with the same transparency and fiscal accountability we are known for.

According to the most recent data published today by UNESCO, 102 countries have closed primary through secondary schools nationwide. This represents more than 849.4 million primary and secondary students enrolled in those closed schools. Additionally, 11 countries have localized school closures. In nearly all countries where we have operations, there are partial or full public school closures.

Along with taking steps to keep our staff and communities safe, such as halting travel and implementing remote work options, we are taking the following steps to keep our programs and resources accessible:
Identifying opportunities to adapt our literacy and gender equality programming for distance learning, including professional development for teachers and mentoring for girls
Sharing our digital platform, Literacy Cloud, for books and other learning resources more broadly; we welcome you to use it and share these resources with your own children
Expanding our book supply chains, government partners and other local relationships to find ways to get books to children who cannot visit libraries
Monitoring the rapidly changing circumstances in every country and community in which we operate, following official public health guidelines and adapting mission-critical activities accordingly
Additionally, we know that when schools reopen after prolonged closures, there is often the need to help students catch up on lost learning. Sometimes this is in the form of accelerated learning programs or modifying curriculum and school year calendars to make up for lost time. We are working to find ways to share our knowledge and help children and their schools get back on track once schools reopen.

I’ve told you what we’re doing, but there’s one thing we’re not doing, and that is giving up on our students.

With so many children out of school, there has never been a more urgent need to facilitate learning. We are committed to ensuring that this crisis doesn’t result in a generation of children who lack basic reading skills. This pandemic is a sobering reminder that education is critical, and vulnerable communities need support. Only through education can people build the skills and resources they need to best respond to crises like the one we’re facing now, as a global community.

We are more committed than ever to building a future in which every child has access to quality education, and we’re deeply grateful for your support. Wishing you and your loved ones safety and fortitude during this challenging time.

Geetha Murali
CEO, Room to Read

To help children continue to access the stabilizing force of education during this turbulent time, click here to make a donation.

ルーム・トゥ・リード 2018 年 活動ハイライト(3) SCALING OUR REACH

SCALING OUR REACH
2018年、皆様からの寄付という投資は、私達の活動範囲を広げ、低所得の地域社会で増え続ける子ども達を支援するための政府、非営利団体、民間セクターの関与を促すのに役立てられました。
素晴らしいパートナーシップにより、皆様と共に成し遂げたインパクトの一部をご紹介します。

バングラデシュ: コックスバザールの識字力の向上
バングラデシュのコックスバザール地区で活気ある新プロジェクトを開始しました。この地区は、現在、90万人以上のロヒンギャ難民(半数は18歳以下)が、難民生活を余儀なくされています。このプロジェクトでは、ユニセフとともに、英語とミャンマー語で学生の識字力評価を支援し、「学習能力の枠組みとアプローチ」に関し、バングラデシュ教育セクターのパートナーを支援してます。また、この地区の難民キャンプにある300以上の学習センターで使用される教材や学習教材の開発も行っています。14万人以上の子ども達と2,200人の先生がこの取り組みの恩恵を受けることになります。

ホンジュラス: 児童書出版業界を強化
中米では初めてとなる国ホンジュラスで、著者、イラストレーター、出版社、政府が質の高い児童書を制作する能力を構築することを目的とした技術支援プロジェクトを開始しました。この3ヵ年プロジェクトは、USAID(米国国際開発局)による資金援助 の下、全国図書委員会の設立と児童書制作に向けたベストプラクティスに関する一連のワークショップを通じて、ホンジュラスの児童書出版業界の持続可能性を支援しています。

インド: 女子教育の拡大を促進
IKEA 基金と協力し、インドのチャッティースガル州とラジャスターン州全域で、思春期の少女達に自信と力を育む大規模な3ヵ年プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは、ライフスキルに基づく指導を通じて11歳から13歳までの6万8千人 以上の少女達をエンパワーします。この支援活動は、中等学校でクリティカルに物事を考え、自分の力で日々の課題に対応していく能力を養いながら、少女達の教育と人生における成果を向上させることを目指しています。この大規模なプロジェクトは、 段階的なアプローチをとり、各州の思春期の少女達全員に支援が行き渡るよう、最終的には州政府による支援活動の再現・拡大を可能にしていきます。

インドネシア: デジタル学習プラットフォームの構築
Google.org とのパートナーシップの元、教育者のための識字能力開発ツールと、私達がインドネシア語で制作・出版した児 童書を組み合わせたデジタル・オープンソース学習プラットフォームを構築しています。インドネシアにおける読む文化を支援するとともに、このプラットフォームは、人生を変える教育資源を世界中のより多くの子ども達に届けることができるよう、教育テクノロジー分野におけるルーム・トゥ・リードの役割を広げていくための土台作りでもあります。

タンザニア: 質の高い政府の学習教材
USAID の Tusome Pamoja(一緒に読もう) プロジェクトの一部として、ルーム・トゥ・リ ードは、RTIインターナショナルとタンザニア教育省およびザンジバル教育省と提携し、スワヒリ語の教材の改良を実施しました。私達は、1年生~4年生の生徒のために計116のフィクションおよびノンフィクションの書籍を制作し、教師にはすべての学年の読み書きの指導に使用できる台本付きのレッスン教材を用意しました。これらの教材は、地元の小学校で共有され、140万人以上の子ども達がその恩恵を受けました。

ベトナム: 図書室モデルの拡張
私達は、ベトナム政府の協力の下、広域で図書室を建設するまたとない機会に恵まれています。このパートナーシップは、読書 習慣を育むルーム・トゥ・リードの図書室モデルを採用してベトナム政府の「親しみやすい小学校図書室プログラム」の成功に基づくものです。私達のプログラムの成果から発想を得たベトナム政府は、現在、私達のアプローチをさらに拡大することに関心を持っています。2018年に開始したこの3年間の新プロジェクトは、図書室を最も必要としているコミュニティに何百もの子ども向け図書室を設けます。画期的な3段階のアプローチによって、最終的には私達のモデルを国が所有できるよう支援します。

ルーム・トゥ・リード 2018 年 活動ハイライト(2)『アクセラレーター支援』

『アクセラレーター支援』は、ルーム・トゥ・リードの培ってきた専門技術をパートナーと共有することを主眼とした、コアプログラムを補完する技術支援モデルです。

新規地域へのプログラム提供を加速させる為に、2015年からアクセラレーター支援を開始し、150万人以上の子ども達を支援してきました。

ルーム・トゥ・リード 2018 年 活動ハイライト(1)



ルーム・トゥ・リードを通じて、世界中の子ども達、地域社会、家族のためにご支援くださりありがとうございます。

皆様のご協力によって、これまでに私達のプログラムを通じて16ヶ国にて1,660万人以上の子ども達を支援しています
『教育には人生を変える力がある』という皆様の信念が、3万を超える地域社会の子ども達に識字教育と女子教育の機会を提供し、大きな変革をもたらす支えとなっています。今、その子ども達の前にはチャンスに満ちた新たな世界が開かれています。子ども達に必要な、ふさわしい教育を受けられるようご支援くださり、言葉では言い尽くせないほど感謝しております。
数値上の成果も素晴らしいものですが、何よりも誇りに思うのは、その背景にあるストーリーであり、数々の取り組みを通じて組織的な変化を生み出したことです。この18年間、私達のプログラムは子ども達の識字力と少女達の人生の成果を向上させるという紛れもない証拠を示してきました。現在、すべての地域社会と国の子ども達が恩恵をもたらすことができるように、私達の支援活動を政府が受け入れ、統合し、制度化していくための道を開こうとしています。

《2018年の感謝をこめて 》

Room to Read

《2018年の感謝をこめて 》
早いもので本年も残すところ、あとわずかになりました。
皆さまのおかげで、ルーム・トゥ・リードは、創設した2000年から今年までに、世界中の1660万人の子ども達に教育の機会を届けることができました。
1660万人の子ども達に、教育という生涯の贈りものをいただきましたこと、心より御礼申し上げます。

2018年に、私達が共に成し遂げたマイルストーンをご報告するために、ビデオメッセージを作成いたしました。
これらのマイルストーンは、皆さまからの多大なご支援、そして、ルーム・トゥ・リードのミッションに対する共通のビジョンなくしては、実現することはできなかったことです。
少しお時間をいただいて、ぜひビデオをご覧ください!
ルーム・トゥ・リードを通じて、皆さまがどれだけ子ども達に大きな影響を与えてくださったのか、お分かりいただけると思います。
2018年の感謝をこめて – ビデオメッセージ(字幕あり)は、こちらでご覧ください
https://youtu.be/rs3mKO-38JM

《どうぞ良いお年をお迎えください》
2019年が皆さまにとって、幸多き一年となりますよう心より祈念いたしております。
Room to Read