未来への願いを、世界中の子どもたちへ〜遺贈・相続寄付のご案内

             受け継いだ想いを、未来の子どもたちへ

遺産や相続について、考えてみませんか?

9月は国際遺贈月間です。

人生で大切にしてきた想いや、未来に残したい願いを、次の世代の子どもたちへ。
その想いをつなぐ方法のひとつが、遺贈寄付です。
遺贈寄付には、遺言による寄付(遺贈)に加え、相続財産の寄付などがあります。

財産を、子どもたちの未来につなぐという選択

相続した財産をどのように活かすか。
将来、自分の財産をどのように残したいか。

そんなことを考えるとき、まずは次のことから始めてみてはいかがでしょうか。

・どのような未来を、次の世代に残したいかを考える
・ご家族と、ご自身の想いや希望について話しておく
・ご寄付を検討する団体の活動内容や信頼性を確認する
・遺言書を作成する場合は、専門家に相談する

お気軽にご相談ください

遺贈や相続のご寄付は、金額の大小にかかわらず、ご自身の想いに沿った金額からご寄付いただけます。
また、寄付した相続財産が非課税になるなどの税制上の優遇措置を受けられる場合があります。

ルーム・トゥ・リード・ジャパンでは、遺産・相続財産によるご寄付、遺贈などについて、専門家や関連団体と連携しながらご相談を承っています。

📤e-mail: japan@roomtoread.org

📮資料請求をする

まずは「知ること」から
9月10日~18日にかけて、「遺贈寄付ウィーク2026」が開催されます。全国各地で、遺産や遺言、そしてこれからの人生について考えるさまざまな機会が提供されます。
(主催:全国レガシーギフト協会)

 

「母の残した想いを、子どもたちの未来へ」
10年以上にわたりルーム・トゥ・リードの活動を支援してきた上田恵さん。お母さまから受け継いだ遺産の一部を教育支援のためにご寄付くださいました。

長年のご支援者の上田恵さん。お母さまの遺産の一部を寄付。

上田さんのお母さまは、子どもの頃に進学の機会に恵まれませんでした。その後、通信教育を受ける機会を得たことをとても喜び、修了証を大切に保管されていたそうです。

その姿をずっと覚えていた上田さんは、遺産を相続した際に、「母のように、教育の機会を求めながら得られなかった人たちのことを思うと、支援につなげたいという気持ちが強まりました」と話してくださいました。

遺産の寄付という形を選んだのは、税制面のメリットも一つのきっかけではあったものの、「通常の寄付と大きく変わらない形で実行できた」という安心感も大きかったといいます。

現在はボランティア活動に加えて、監事としてもルーム・トゥ・リードをサポートし、教育支援の広がりを見守っている上田さん。

子どもたちの成長や、その先の未来がどのように変わっていくのかを伝えていくことが、次の支援につながると考えています。

「日本からの支援が、基礎的な識字力やライフスキル教育を通してたくさんの子どもの成長につながっています。母の残した想いが、世界中の子どもたちの教育と未来に息づいていると感じます。」

日本では、毎年約50兆円もの財産が相続されています。その一部を、次の世代や社会のために役立てる寄付の形が、少しずつ広がっています。9月の「国際遺贈月間」をきっかけに、未来の子どもたちへとつながるご支援について考えていただければ幸いです。

ザンビアの子ども達の基礎学習の向上に向けた新たな約束


2026年2月19日、ルーム・トゥ・リードはザンビア教育省と覚書(MoU)に正式に署名し、アフリカでの活動において大きな節目を迎えました。
これは、単なる正式な合意ではありません。
ザンビアのすべての子どもたちが、文章を読んで理解する力を身につけ、自信を持って学び、変化し続ける世界で豊かに生きていくために必要なライフスキルを育む機会を得られるようにする――その共通の約束を新たにするものです。

これまで築いてきた確かな基盤
ルーム・トゥ・リードは2008年にザンビアで活動を開始しました。その後約10年にわたり、教育省や地域社会と緊密に連携し、次のような成果を上げてきました。
・53万人を超える子どもたちの基礎学習スキルの習得を支援
・613校を支援
・487か所の学校図書館を設置
・現地の作家とイラストレーターによる、ザンビアの現地言語の児童書20冊を出版
・100万点を超える学習教材を配布

これらの取り組みにより、読み書きの指導が強化され、地域の文化に根ざした本に触れる機会が広がるとともに、ルサカ州、南部州、東部州の教員への支援も進みました。

今回の活動再開は、新しい出発ではありません。これまで築いてきた信頼と協力関係、そして実際に生み出してきた成果を土台に、その歩みをさらに前へと進めるものです。

なぜ今、この取り組みが重要なのか
ザンビアでは、現在、知識の習得を中心とするカリキュラムから、学んだ知識や技能を実際に活用する力を重視する「コンピテンシー・ベースド・カリキュラム(CBC)」への移行が進んでいます。これは未来を見据えた意欲的な改革ですが、実現には、しっかりとした教育制度、十分な準備を受けた教員、カリキュラムに合った教材、そして効果的な評価の仕組みが必要です。

ザンビアでの活動を再開する前に、ルーム・トゥ・リードは教育省の各部門、教員養成機関、出版社、地域の教育行政担当者、学校関係者などと協議し、全国規模の実現可能性調査を行いました。その結果、次のことが明らかになりました。

・教員は熱意を持って取り組んでいるものの、体系的な読み書き指導を行うための研修をさらに充実させる必要がある
・文字と音の関係を学びながら読書練習ができる教材や、フォニックスを基礎とした指導教材が不足している
・国の読み書き教育の枠組みを新しいカリキュラムに合わせる必要がある
・教室図書館や現地言語の教材を利用できる環境に地域差がある
・読み書き能力を評価する仕組みをさらに強化する必要がある

こうした調査結果をもとに、活動再開の方針を組み立てました。まず私たちは現場の声に耳を傾けました。
そして今、皆さんとともに行動を始めます。

基礎的な読み書きを支える仕組みを強化する

今回の新たなパートナーシップを通じて、ルーム・トゥ・リードはザンビアで次の取り組みを支援します。
・読み書き教育の枠組みと初等識字教育プログラムをCBCに合わせる
・質の高い現地言語の物語や、段階的に読む力を身につけるための教材を開発・配布する
・教員の継続的な専門能力開発(CPD)を支援する
・読み書き能力の評価と学習成果を追跡する仕組みを強化する
・教室図書館を新設し、既存の図書館を再活性化する

目的は、既存の制度とは別の仕組みを新たに作ることではありません。ザンビアの国の教育制度そのものを強化し、成果を持続させ、より多くの子どもたちへ広げられるようにすることです。

教員が十分な知識と技能を身につければ、子どもたちはより良く学ぶことができます。教材がカリキュラムと合っていれば、学習はさらに進みます。そして教育の仕組みが効果的に機能すれば、国全体で学習成果を高めることができます。

読書文化を再び育てる

図書館は、単に本が並んでいる部屋ではありません。子どもたちの想像力を育み、新しい可能性への扉を開く場所です。

ルーム・トゥ・リードは、ザンビア図書館サービスや地域の教育行政担当者と協力し、教室図書館を充実させます。また、教員に図書館の運営方法を伝え、地域の文化に合った現地言語の読書教材に触れる機会を増やしていきます。

すらすらと読める力は、毎日の練習によって身につきます。豊かな読書文化は、まず本を手に取れる環境から始まり、周囲からの励ましや適切な導き、そして読むことの楽しさによって育っていきます。

すべての子どものためにジェンダー平等を推進する

読み書きの力だけでは十分ではありません。

ルーム・トゥ・リードが再開する取り組みでは、ジェンダー平等とライフスキルの育成にも引き続き力を注ぎます。「ジェンダー平等ポートフォリオ」を通じて、次の活動を行います。
・「She Creates Change」を実施するための専門的な支援を提供する
・女の子を重点的に支援しながら、少なくとも1万人の青少年にプログラムを届ける
・既存のカリキュラムにライフスキル教育を取り入れることを支援する
・性別にかかわらず、すべての子どもが学びやすい、包摂的でジェンダーに配慮した指導方法を広める

重要なのは、この取り組みが女の子だけでなく男の子にも役立つということです。ザンビアでは、男女が平等に教育を受けられる環境づくりが大きく前進してきました。一方で、男の子の中途退学率への懸念や、思春期の若者が抱えるさまざまな困難など、新たな課題も生まれています。

私たちの取り組みは、すべての子どもを支えるものです。すべての子どもに、自分の可能性を伸ばし、成長する機会があるべきだと考えています。

3年間の枠組みと、その先を見据えた長期的なビジョン

今回締結された覚書では、双方が責任を分かち合い、進捗を共同で確認し、それぞれが責任を果たしながら3年間協力していく枠組みが定められました。しかし、私たちが目指しているのは、この3年間だけではありません。その先の未来も見据えています。

私たちが描いているのは、次のような未来です。

・小学1、2年生を担当するすべての教員が、自信を持って体系的な読み書き指導を行える
・重点的に支援する地域で、教室図書館が十分に機能している
・教育に関するデータに基づいて意思決定を行う仕組みが教育制度に根づいている
・青少年が、変化する世界を生きていくために必要なライフスキルを身につけている
・小学2年生を終える時点で、読めない子どもが一人もいないザンビアを実現する

アフリカ全体の戦略の一環として

ザンビアでの活動再開は、ルーム・トゥ・リードの「アフリカ戦略(2025~2027年)」を支える重要な柱の一つです。この戦略では、アフリカ大陸全体への投資をさらに強化し、新たに活動を始める国や活動を再開する国の双方で、読み書き教育とジェンダー平等のプログラムを拡大することを重視しています。

アフリカには大きな可能性がある一方、今すぐ取り組まなければならない課題もあります。小学校に通う子どもの数が多く、今後も増え続ける中、今、基礎的な読み書き教育に投資することが、将来のアフリカの経済と社会の方向性を大きく左右します。

ザンビアは、こうした動きの最前線に立っています。

共に果たす約束

署名式で、私たちはシンプルで大切な原則を改めて確認しました。

私たちは、今あるものに取って代わるために来たのではありません。
私たちは、今あるものを、さらに強くするために来ました。
私たちは、自分たちの考えを押しつけるために来たのではありません。
私たちは、ともに協力するために来ました。

このパートナーシップを支えているのは、目標を共有すること、互いに信頼すること、そしてともに行動することです。

子どもが読めるようになれば、自信が育ちます。若者がライフスキルを身につければ、地域社会がより強くなります。教育の仕組みが改善されれば、国全体がより豊かに発展していきます。

ルーム・トゥ・リードは、教員への投資、教育制度の強化、そしてより多くの子どもたちの学習成果をより早く高めることを通じて、ザンビア教育省と再びともに歩めることを誇りに思います。

子どもが読めるようになるとき、国の未来もまた前へ進むのです。


執筆:コリンズ・ムネネ
ルーム・トゥ・リード アフリカ地域 プログラム運営担当
(リージョナル・ディレクター)

原文URL:A renewed promise: Room to Read makes renewed commitment to advancing foundational learning in Zambia

翻訳:Arisa Moore


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【緊急支援】ネパールの子どもたちの「学び」を止めないために

被災地へ絵本を届ける現地スタッフ

報道でも大きく取り上げられている通り、8月26日にネパールで大規模な洪水が発生し、現在も深刻な被害が広がっています。

ルーム・トゥ・リードは、今回の洪水で被災したヌワコット地区で、10年以上にわたり活動してきました。

現地の最新情報によると、住宅や橋、学校などが甚大な被害を受け、19校が被災。その中には、ルーム・トゥ・リードが支援してきた学校も2校含まれています。
現地スタッフとパートナーの安全は確認されており、現在、7,200冊の本を20か所の避難所へ届けています。

さらに、学校が再建されるまでの間も子どもたちが学び続けられるよう、学習キットの提供や学習センターの設置に向けた支援を進めています。

災害によって、子どもたちはすでに多くのものを失っています。
これからの学びを守るため、皆様のご寄付をお待ちしております。


▶ルーム・トゥ・リードCEO ギータ・ムラリからのメッセージ
ネパールは、私たちの原点であり、特別な場所です

現地では刻一刻と状況が変化しています。ネパールの子どもたちの学びを守り、これからの復興を支えるために、皆さまのご支援をお願いいたします。


ネパールの絵本「どこでもマンゴー」をお届けします!

9月は「国際識字月間」です。ぜひ、3分ほど時間をとって、ネパールの子どもたちの世界に触れてみてください。
この絵本は、インターンとして事務局をサポートし、現在は日本の大学院で学んでいるネパール人学生のパルビさんが翻訳してくれました。
ぜひ、お読みください。

走るのが嫌いだった私が、フルマラソンへ:チャリティランナーインタビュー(脳科学者・恩蔵絢子さん)

フルマラソンを完走!笑顔でラウンジに来てくれた恩蔵さん。©東京マラソン財団

ルーム・トゥ・リード・ジャパンは、東京マラソン2027チャリティの寄付先団体です。6月24日から7月9日、いよいよ寄付申込及びチャリティランナーの申込期間が始まります!
(東京マラソン2027チャリティについて、詳しくはこちらをご覧ください)

今回は東京マラソン2026をチャリティランナーとして走った、脳科学者・恩蔵絢子さんへのインタビューを通して、「なぜ走るのか」、そして「なぜ人は寄付するのか」をテーマに、その想いに迫ります。

「走るのが嫌いだった私が、フルマラソンへ」
(東京マラソン2026チャリティランナー 恩蔵絢子さんインタビュー)

Q. もともと、マラソンは好きだったのですか?

いいえ、むしろ大嫌いでした!子どもの頃のマラソン大会は、一年で一番憂うつなイベントでした。
転機は約3年前です。「止まらずに3km走れた」という小さな達成感から始まりました。気づいたら距離が伸びていって。
そして、毎年東京マラソンチャリティを走っている恩師の存在が目標になりました。「この先生と一緒に走りたい。今しかない」と思い、挑戦を決めました。

Q. 脳科学の研究者として、どのようなテーマに向き合っていますか?また、女性研究者としての歩みについてもおしえてください。

もともとは思春期の感情や自意識を研究していました。
大きな転機は、母が認知症になったことです。

「記憶や能力が失われても、“その人らしさ”は消えるのか?」
その問いから、「認知症でも失われない能力」というテーマを研究しています。

一方で、女性研究者としての道のりは決して簡単ではありませんでした。理系分野では女性が少なく、ロールモデルもほとんどいませんでした。
それでも、文章や芸術ともつながる脳科学の分野と出会い、自分の人生と重なるテーマにたどり着くまで、時間をかけてきました。たくさんの女性のロールモデルとも、本を通して出会えたんです。

Q. なぜ、寄付先としてルーム・トゥ・リードを選ばれたのですか?

高校時代、本は私にとって“友達”のような存在でした。
本の中には、時代や国を越えて出会える人や知性があります。
だからこそ、本にアクセスできない環境にいる子どもたちに、読む機会を届ける活動に強く共感しました。
ルーム・トゥ・リードは、単に「本を届ける」だけでなく、子どもたちが自分の力で未来を切り拓く基盤をつくっている。そこに意味を感じました。

Q. チャリティランナーとして走ることには、どのような意味がありましたか?

フルマラソンはとても孤独です。痛みも苦しさも、すべて自分で引き受けるしかない。でも同時に、応援してくださる方の存在が、大きな支えになりました。涙が止まりませんでした。

「自分が走ることで、誰かの人生につながるかもしれない」。
その実感が、最後まで走り続ける力になりました。

Q. 実際に走ってみて、どんな気づきがありましたか?
フィニッシュ直前、いちばんつらい瞬間に、沿道から大きな声援をいただきました。
「人はこんなに弱っていても、それでも応援してもらえるんだ」と感じたんです。寄付も同じで、人は決して一人ではなく、誰かの支えの中で生きているのだと思いました。

Q. これからチャリティランや寄付を考えている方へメッセージをお願いします!

利他的な行動をする人のほうが幸福度が高いという研究は多くあります。
寄付は「誰かのため」だけでなく、自分自身の人生も豊かにする行為だと思います。「自分にもできる」という実感と、その責任が、人を前に進めてくれます。
たとえ小さな一歩でも、それが誰かの未来につながるのです。
今回、ルーム・トゥ・リードのチャリティランナーとして培った経験は、そんな実感を持てる、とても温かい経験でした。

恩蔵絢子(おんぞうあやこ)さん
上智大学理工学部物理学科卒業。東京工業大学大学院後期博士課程修了(学術博士)。現在、東京大学大学院総合文化研究科特任研究員。金城学院大学、早稲田大学、日本女子大学で非常勤講師を務める。専門は人間の感情のメカニズムと自意識。著書に『脳科学者の母が、認知症になる』『感情労働の未来』(河出書房新社)などがある。


ルーム・トゥ・リードと一緒に、東京マラソンチャリティを走りませんか?

▲本番前日、Shake-out runに参加したチャリティランナー。©東京マラソン財団

ルーム・トゥ・リードは、「子どもの教育が世界を変える」を信念に、29か国で6,000万人以上の子どもと少女たちへ教育を届けてきました。

東京マラソンにて、ルーム・トゥ・リードのチャリティランナーとして走ることで、子どもたちや少女たちがより明るい未来を切り拓くために必要な識字力とライフスキルを届けることができます。
2023年以降、600人以上の情熱あるランナーたちとその友人、ご家族、ご同僚…たくさんの方々が、世界中の50,000人以上の子どもたちへ教育を届けました。
2027年の東京を共に走り抜けませんか?


【申込期間】
2026年6月24日~7月9日
※チャリティランナーの選定方法は先着順ではございません。

【申込方法】
東京マラソン2027チャリティ特設ページ から、ルーム・トゥ・リード・ジャパンをお選びください。

【募集人数】
100名

【寄付金額】
16万円以上
※ご寄付は税制控除の対象となります。
※寄付金のほかに、別途大会参加費等がかかります。

✅ 日本円、米ドルをはじめ6通貨でご寄付いただけます。
✅ 企業マッチングで教育支援のインパクトを2倍に。
✅ ルーム・トゥ・リードのクラウドファンディングの機能をご利用いただけます。

詳しくはキャンペーンページをご覧ください。

東京マラソン2027チャリティの参加ステップはこちらをご覧ください。


📤東京マラソンチャリティに関するお問い合わせ
認定NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン
Web:https://japan.roomtoread.org/
e-mail: jp.marathon@roomtoread.org

ルーム・トゥ・リード・ジャパンは認定NPO法人です。ご寄付は税額控除の対象になります。個人・企業によるご支援やボランティア参加のご希望など、お気軽にお問い合わせください。
ルーム・トゥ・リード・ジャパンは東京マラソン財団チャリティ RUN with HEARTの寄付先団体です。

ライフスキル教育と人生の変化:センホンと121人の少女たち(カンボジア 女子教育プログラム)


カンボジアの小さな村、竹の床が敷かれた質素な木造の家に産まれたヴェット・センホン(Vet Senghong)という名の少女は、苦難に満ちた世界で育ちました。

4人の子どもを育て上げた、強く献身的なシングルマザーである彼女の母親は、家族を養うためにトウモロコシを売っていました。その貧しさゆえに、周囲からは陰口や批判、同情の声が寄せられました。多くの人々は、彼らの運命は決まっており、この家族が苦境から抜け出すことは決してないだろうと考えていました。

しかし、センホンは子供の頃から、自分の運命を変えようという決意を静かに抱き続けていました。

彼女がルーム・トゥ・リードの女子教育プログラムに参加した日から、すべてが変わり始めました。自分を信じてくれるメンターたちに囲まれ、彼女はこれまで想像することさえできなかった未来を、はっきりと見据えるようになりました。励ましやライフスキル教育、そして心のケアを通じて、彼女は自信、困難から立ち直る力、そしてこれまで経験したことのない希望を育むことができました。そしてこの数年の間に、彼女は自分でも気づかなかった才能〜人々の心を動かす物語を書く能力〜を見出していったのです。

在学中に彼女は初の著書を出版し、それは新たな夢と、若手作家としての新たなアイデンティティの始まりとなりました。

彼女の教育への情熱は高校卒業後も続きました。現在、センホンはクメール文学を専攻する大学4年生です。彼女の家族にとって、この成果は並外れたものです。センホンにとって、これは献身と機会があれば、かつては不可能だと思われていた扉さえも開くことができるという証です。教育は彼女自身の自己認識を一変させ、より明るい未来を追い求めるための自制心、ビジョン、そして勇気を彼女に与えてくれました。

センホンさんが、新型コロナウイルスのパンデミック下での学びについて体験を語ります(英語)

この変化をきっかけに、彼女は再びルーム・トゥ・リードに戻りました。今回は生徒としてではなく、メンター(ソーシャル・モビライザー)として。かつて自分を導いてくれたのと同じ役割を担い、彼女は現在、ルーム・トゥ・リードのライフスキル教育の教材とカリキュラムを活用し、3つのクラスに所属する121人の少女たちを指導、支援しています。彼女は、かつて誰かが自分にしてくれたように、彼女らの話に耳を傾け、励まし、困難な時には寄り添います。かつては導きを必要としていた少女が、今では他の人々にとっての支えとなり、地域社会から信頼され、尊敬される若きリーダーとなっています。

この1年は、彼女の歩みの中で最も注目すべき年の一つとなりました。センホンは2冊目の著書を出版し、新進作家としての存在感をさらに強めました。また、全国規模の「サムデック・フン・セン短編小説コンクール」で3位に入賞し、その才能、創造性、そして不屈の努力が高く評価されました。

今、村の人々はセンホンとその家族を以前とは違った目で見ています。彼女は、教育が自分の人生を「180度」変えたと誇らしげに語り、今では兄弟姉妹も、自分たちにも可能性があると知ることで、以前より一生懸命勉強しています。かつて批判されていた少女は、今や地域全体から称賛される存在となりました。彼女は自分自身のためだけでなく、家族や、自分が指導する多くの少女たちのためにも、未来を変えてきたのです。

かつて自分と同じような困難に直面している少女たちに語りかける時、彼女のメッセージはシンプルでありながら力強いです。

「教育は、より明るい未来への道です。自分を諦めないでください。どんな問題にも解決策はあります。」

これは、恐怖や病気、貧困、そして迷いという困難と戦いながらも、夢を見続けることを決して諦めなかった人の、実体験に基づく真実です。

センホンは、いつか自分の出版社を立ち上げ、そこで若い作家たちを育てながら、これからも自分の声を通じて人々に希望を与え続けたいと願っています。彼女の人生は、少女に学ぶ機会が与えられたとき、何が実現し得るかを如実に物語っています。

彼女は立ち上がる
彼女は先頭に立つ
彼女は他の人々も共に立ち上がれるよう手助けする

そして彼女は、自分の村をはるかに超えて広がる、力強い変革の連鎖の一員となります。

「サムデック・フン・セン短編小説コンクール」で3位に入賞したセンホン


ダニー・ソー著
ルーム・トゥ・リード・カンボジア
広報担当

 

 


原文URL:
https://www.roomtoread.org/the-latest/life-skills-education/

翻訳:竹内 裕人


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